Logic Pro : 10.2 新機能まとめ

買収されたCamel Audioの代表作AlchemyがLogicやMain Stageに純正音源として加わったのが大きな目玉となるようです。

<他サイト記事>

バージョン 10.2 の新機能

• 高機能なサンプルベースシンセサイザーAlchemyが登場

– 加算、スペクトル、フォルマント、グラニュラ、サンプラー、バーチャルアナログの各種サウンドジェネレータを搭載した次世代シンセサイザープラグイン
– エレクトロダンス、ヒップホップ、ロック、映画音楽など、あらゆるタイプのエレクトロミュージックに対応した3,000以上のプリセットを搭載
– キーワードプリセットブラウザで目的のサウンドをすばやく検索
– トランスフォームパッドなどの演奏コントロールでサウンドを自在に切り替え、簡単調整
– 最大4つの合成モジュールを組み合わせて複雑なマルチレイヤーサウンドを作成
– バーチャル・アナログ・オシレータでアナログシンセサイザーのサウンドを忠実に再現
– 豊富なアナログ・モデル・フィルタや特殊エフェクトフィルタでビンテージサウンドから複雑なサウンドまで幅広く対応
– 柔軟なLFO、AHDSR、MSEGエンベロープやステップシーケンサーを含む100以上のモジュレーションソースで動きのあるダイナミックな音源を作成
– モーフィングツールや再合成ツールを使ってこれまでにない方法でサンプルを操作、結合
– 強力なサンプラー機能でEXS24インストゥルメントを読み込み、独自の音源を作成
– 4つのサウンドソースに個別にアルペジエータを適用してシンプルなコードを複雑な演奏に変換
– リバーブ、モジュレーション、ディレイ、コンプレッション、さまざまなディストーションを内蔵のエフェクトとして搭載

• トランスフォームパッドとX/Yパッドをタブで切り替え可能なAlchemy音源用のSmart Controlを追加
• Apple Music Connectにサウンドを直接送信*
• 感圧タッチトラックパッドに対応
• 独自のイメージファイルを使ったカスタム・トラック・アイコンを作成
• EDM、ヒップホップ、インディー、ディスコ、ファンク、ブルースなどの人気ジャンルの幅広い音源を含む1,000種類のApple Loopsを追加
• MIDIクロックオプションの拡張により外部MIDIデバイスとの同期の互換性を向上
• 性能と安定性を向上

* Apple Music Connectアカウントが必要です
Mac App Store – Logic Pro X

インストール全般

App Store経由でのアップデート完了直後の起動で追加インストールウィンドウ(上図(4))のApple LoopsがInstalledと表示されているということは、既述の新機能解説に見える「1,000種類のApple Loopsを追加」は有無を言わさずインストールされるということでしょうか。だとしたら、あまり賛成できないですね。

Alchemyの基本画面

基本画面とざっくりとした説明。画像内に書き込んだので参照ください。Spectralの編集画面はMacのスペック次第で激重になるので注意。

旧Alchemyと比較しながら内容確認

ザ・フラットデザイン。

音色の読み込みはなかなか速い。旧Alchemyでロービットに聞こえたサウンドは以前よりクリアに感じられるものの、ザラつきがまだやや残ってますね。こういうザラつきはMix時に亡霊的な音量を作っちゃう(あまり聞こえないのにメーターがやたら振れる)って経験則がありますんで、対処策を今後検討していこうと思います。

プリセットサウンドは.acpの拡張子でここ↓にあります。初期状態で300、追加音源インストール後は3109の音色数。
/Library/Application Support/Logic/Plug-In Settings/Alchemy

旧Alchemyでもある程度整理された印象のあった各画面ですが、新しく整理されてからは格段にすっきり(Native Instrumentsの最近のプラグインのデザインっぽい印象もあるが)。とはいえ、説明がないとわかりにくいのは否めなそう。タグ(キーワード)を活用して、膨大なプリセットから音色を見つける機能にまず慣れるのが先決でしょうね。ふぁぼボタン(☆)も活用したい。

Sourceで選ばれるVA以外の音色はリストに出なくなった(7b)ので、Import Audioのブラウザ(8b)から辿るとよさそうです(EXS用の音色を読み込むのも同様)。Sourceのオーディオファイルはここ↓にあります。
/Library/Application Support/Logic/Alchemy Samples
Load Sourceだとたぶんユーザーのディレクトリを見にいくと思われます。

この辺りは見た目の違いのみ。フィルターの充実具合は引き続き有り難いのだけど、Effect群も含めてLogic純正プラグインと内部的に競合した存在になっちゃってるんですよね。サードパーティのプラグインで経験できるユーザーはいいかもしれないけど、いじり始めたばかりという人には少々混乱の元か。自分なら、競合する機能はUIを同じにして、何をしたら何が起きるかひと目でわかるようにするところですが(Logic Pro Xがそういう方向でのアップデートだと感じたのは気のせいなのかも)。

AlchemyではADDITIVE, SPECTRAL, GRANULAR, FILTERSourceの加工方法が分類されていましたが、これらはADDITIVE, SPECTRAL, PITCH, FORMANT, GRANULAR, SAMPLER, VAというタブに置き換わりました。SourcesとしてVAを選んだ場合と、Import AudioやLoad Sourceを選んだ場合とで、使用できるタブが異なります。かつImport Audio時にはAnalysis ModeとしてAdditive, Spectral, Add+Spec (Additive and Spectral), Granular, Samplerによって使用できるタブに制約が加わるっぽいです。この辺の機能はちょっと変わったことやってみたい人向けだったり、Spectralなど限定的に機能を使用したい人向けだったりするので、通常はあまり気にしなくてよいかと思います。
個人的な意見としては、十分に充実していてサウンドもクリアなVAを使ったシンセとしてもっぱらAlchemyを使用したいとこ。種類が異常に豊富なノイジェネ(Noise Generator)も案外ポイント高い。

新たに加わった3つのエフェクト。いや、なんか見逃したりしてるかも。Waveshaperは「待ってました!」感があります(Melda Production製プラグインにもありますが)。

なお、下記のようにディレクトリを掘り進めていくと、そもそもAlchemyをどの程度カスタマイズできるかがわかります。
~/Music/Audio Music Apps/Plug-In Settings/Alchemy/Libraries

Alchemy以外

Alchemy以外の機能を…と先ほど書いておきながら、10.2はこれ以外に機能追加はあまりないっすね。Apple Music Connectアカウントは私持ってない(予定もなし)ので、試せてませんが、たぶんShare(日本語メニューだと「共有」?)に現れるのかな。

自作アイコンについては上記の通り画像ファイルであればよさそう。ただ、この部分は画像のIDで管理されている(+マークの右から順に001, 002, …)だけなので、仮にバンドレコーディングした際のその演奏者の顔写真を貼り付けても、別の環境でプロジェクトファイルを持ち込めば違う画像になってしまいます

ほか、特に記されていないけど気づいたこととしては、SnapのOn/Offがスイッチできるようになったこと、ピアノロールのインスペクター上部にあるクオンタイズメニューのタイトルが従来のQuantizeモードとSmart Quantizeモードとで切り替わることくらいですかねえ。
「プロジェクトを開いていない状態で「代替バージョンをプロジェクトとして書き出す」をすると落ちます。本来このメニューは選択できてはいけない」問題は直ってます。