Audiomoversという新興メーカーがリリースしたLISTENTO。
AudioUnitsのAUNetSendとAUNetReceiveのグローバル版といったところでしょうか。
有用性
表題の通り、トラックに挿してネットにストリーミング出力するもので、とりあえず1週間無料で試用できます。
たとえば
- 今こんなの作ってまーす的なものをトラックダウンしてMP3に変換してどこかにアップロードして伝える手間が省ける
- 遠隔地でレコーディング中のボーカルに準リアルタイムで、もっとこう歌ってああ歌ってと指示を伝えやすくなる
先日、とある仕事で急きょボーカルレコーディングが必要になって市内でレコーディングしたのですが、納期日その日であるにも関わらず求めるものが今ひとつわからなかったので、ミキサーからの音をSkype越しに先方に聞かせて意見を聞くってことをしました。
Skypeで音楽を流すと、試したことのある人はわかると思うのですが、タイムラグ調整のために突然テンポが早く聞こえたりしてあまりよろしくない。
LISTENTOのセットアップ手順
必要なのはDAWとブラウザのみ。スマホアプリもそのうち出るのかな。
プラグインの画面はスッキリしていて見やすいです。
LISTENTOのフォーマットなど
ストリーミングの音声フォーマットは、
PCM 16Bit, PCM 32Bit, AAC 128Kb, AAC 192Kb,
AAC 256Kb (MacOS only), AAC 320Kb (MacOS only)
うちで試したところAAC 128kbpsで遅延は0.8秒くらい。圧縮率の低いフォーマットになれば遅延は大きくなりますが、AAC 96kbpsでも充分聴ける音質でした。
送信側で音声フォーマットを変更すると、受信側でも即座に音声フォーマットが切り替わります。
対応プラグインフォーマットは、
PC and Mac in VST/AU/AAX
This new plugin makes it easy to stream audio from your DAW to the web so that anyone can hear it | MusicRadar
サブスクリプション形式で、本ちゃんでは1週間$3.99(440円くらい)、1ヶ月$9.99(1,100円くらい)、1年間$99.99(11,000円くらい)をPayPalで支払う形になるっぽい。
追記:8/14付けでReceiverが登場した模様。そのほか32bit Windows用バージョンも登場。またクライアントサイドでのレイテンシーのコントロールもできるようになりました。
せっかくクロスプラットフォームでプラグインフォーマットにも複数対応してるから多くの環境の共通アイテムとなってくれたらいいなと思うのですが、有効な活用術が提案されたなら大手DAWメーカーに買い取られる可能性もありそうです。
200420追記
1.03へのバージョンアップで、Macにおけるインストーラーの表示の問題が解決されたほか、対応DAWも増えたもよう。