SoundBridge 触ってみたメモ

打ち合わせの際に少し話題になったSoundBridgeに初めて触ってみたので、そのメモ。

全体的な印象

  • 格別良くもないが、決して悪くはない⬆️
  • 点数としては、主観だが75点くらい。
  • とにかく「ボタン」。これに初めは抵抗があった⬇️が、2,30分使ってると、この会社なりの合理性が見えてきて納得できた⬆️

初回起動後の所感

インターフェース

  • デザインをばっと見たときの古臭さ
    • 「何をすると何が起きる」が、Cubase 3, 4辺りに初めて触れたときの感触に近い
    • 今どきタイム表示やテンポに見えるデジタル数字もどうかと⬇️
    • ボタン点灯時の中央部が明るく縁が暗いデザインは、Studio One 4などより前の頃に見たもの⬇️。Studio One 4のときですら古臭く見えたものなのに…
  • 操作体系、メニュー体系は他DAWに比べるとかなり特殊感が強いが、納得できる部分も充分多い⬆️
  • ボタンなのかメニューなのか初見では区別できないものも多く⬇️、メニューならメニューでボタン右下に三角印をつけるなど、視認性を高めるべき
  • ミキサー/チャンネルストリップをはじめ各パネルの見せ方も独特で面白い⬆️が、慣れるには時間を要しそう⬇️。慣れるとかなりのスピード感で制作できそう⬆️
  • アイコンの一貫性や視認性に少々問題を感じる(初見ではの話; 慣れれば問題ない)
    • 中国製の音楽ソフトみたいな、共通規格に勝手なロゴを付けるみたいな行為は流石にない⬆️
    • ピッチシフトののアイコンは、スコア表示? 移調?と思ってしまう⬇️。他のDAWで特定の機能に使用されている(別の機能の)アイコンと近似したものを使用するべきではないだろう
    • Deleteがゴミ箱アイコンだったり文字だったりするのは統一したほうがいいと思う⬇️
    • オートメーションとエディットウィンドウのアイコンの区別がしにくい⬇️
    • Add Trackが大きなアイコンである必然性を感じない➡️
    • ボタンの大きさ(幅)のバラつきは、ボタン化による「複雑な操作の記号化」ってメリットを活かせていないように思う⬇️。そうした中、視認性/識別性の高いアイコンをデザインすることは避けて通れない。この点が不十分だと、評価を落とさざるを得ない。
  • オーディオレコーディングに際し、Comp(Compiling)がデフォルトで有効になっているのがとても良い⬆️
  • CubaseやStudio Oneのようにスウィング設定値がグリッドの幅に反映されるのがとても良い⬆️
    • ただ、Swing量の設定画面でのAdd to Snapsのボタンは押す手順が、想定する手順と逆(設定前にAddする)で戸惑う

DAW乗り換え、または2nd DAWとして

これは、既に別のDAWを使用していて、乗り換えまたは2ndとしての使用を検討するために試用した初回にハードルを感じる部分についてのメモ

  • 操作体系が大きく変わるため、乗り換えに難儀しそう⬇️
  • アプリケーションメニュー、右クリックメニューがほぼないため、要所要所で手が止まる
    • 特に、ヘルプに簡単にたどり着けず、操作に困った瞬間に投げ出したくなる局面が多い⬇️
    • 初回起動時の流れでDefaultプロジェクトが開くが、このときの画面がある程度のTutorialになっているといいと思う(これは他のDAWも同様)➡️
  • ショートカットを他のDAWと共通化させるためのプリファレンスまたは設定ファイルが見当たらないため⬇️、その設定に時間がかなり取られる
  • 設定画面は整理されており、直感と近く、わかりやすいほう⬆️
  • デフォルトでMIDI入出力デバイスがすべてOffになっており、戸惑う(多くのDAWおよびスタンドアローンのソフト音源は、MIDI入出力デバイスがデフォルトでOnだと記憶している)⬇️
    • ただし初回起動時にプレファレンス画面が必ず表示されるので、神経質な人はここで気付いて設定するはず➡️
  • MIDIのエディットウィンドウは、面倒な処理をラクにする工夫が多くてとてもよい⬆️
    • 各パラメータに対するEqualボタンが斬新⬆️
    • 倍速、反転等がボタン一発で斬新⬆️(ただ、これもゆくゆくアイコンになってボタンが整然と並んでいるのが理想と思われる)
  • YHRによるTutorialの動画が要点を手短にまとめていてよい⬆️。これに日本語の字幕がつけば、格段にハードルが下がると思う(公式動画でないものにどこまで求めるかって点はある)
    • 4,5年前の映像なので表示の異なる箇所が多少あるが、極端に大きな違いはない。➡️

まとめ

改めての繰り返しになるけど、悪いものではない。
自分が2nd DAWに求めるのは手癖を脱せる構造で、この点で理想的ではあります。完全に手癖をぶっ壊せそうなのはBitwigなんですが、そこまで大きな賭けに出られないって人にとっての選択肢としてアリと考えます。
DAWに限らずですが、それじゃあいざ違う道を通って進もうと思ったときにあまりに不案内だと困ってしまう、そこをサポートしてくれる一定のチュートリアルが現状まだ不充分かなと感じました。