【雑記】最近潜在能力を見直したソフトシンセ
お茶濁し。半ば自分語り。
ここんとこ、AI等の力を借りながら数年来放置してきたボツ曲を整形していく作業を、どうにか時間をこじ開けて進めているところ。
これは、今年の春前にNautsさんとコラボ曲を作成する中で、1曲ボツったのがあって、もったいないから別の機会にお披露目しようなんて話してたことに端を発したものです。手元にあった自分の作りかけも含めて10曲くらいになり、あと1曲くらい捻出しようと思ったものの、時間的にも少々厳しそうなので、ぼちぼち一区切りつけます。
早ければ今日、遅くとも来週の今日くらいを目処としたい。
で、そうした作業を進めていく中で、これまたこの数年悩まされてた問題、つまり頭の中にある音色のいくつかが今持ってるソフト音源やエフェクト、あとハードウェアで作りようがない場面にたびたび直面してたのですよ。
ギリ、これなら当たらずとも遠からじと思われるサウンドを生み出せるもの(諦めたものも多々あるよ!)が、ふだん使用頻度の低い手持ちのソフト音源にいくつかあったんで、それを振り返ろうと、今日はそういう雑記です。
Roland Cloud “SYSTEM-8”

この間、今教えてる学生の一人が「Roland Cloudの音が古臭いから解約した」なんて話をしていて自分も半ば同意していたのだけど、SYSTEM-1やSYSTEM-8に限っては面白い、というか奥深い。基本、古臭く感じるのはPCM音源、あとWavetableネイティブの世代にとってはアナログやFMも古臭く聞こえそうですね。
SYSTEM-1やSYSTEM-8が面白いのはオシレーター部分とモジュレーション部分。そこまでサウンドに幅があるわけではない(とんでもない音を作ろうとするとかなり手間暇がかかるという意味)のだけど、そのわりにちょっとした操作で音の雰囲気が変わることにへぇっと思わされました。
Tone2 “Warlock”

WarlockはTone2自身があまり押しておらず、フルバージョンのインストーラーがDownloadページに載っていません。
怖そうな画像が貼り付けられていますが、実際の音はそうじゃない。
たぶんアディティブシンセの部類かと思うんですが、discoDSPのVertigoといい、仕組みを見てもどうしてこんな音になるのかがピンとこない。この分野にはまだまだ可能性が潜んでいそう。
サウンドバリエーションのキモとなるのがオシレーター波形とリングモジュレーター、非常に高速な揺れを作るBREATHYの3つ(あとで書くけどこれが解像度を補完してる;ナイスアイディア)。ただ全体的に高域か低域のどちらかが極端に強まってしまうので、おとなしい伴奏にはあまり向きません。背景、隠し味というサイドで暗示的に高解像を模す役目。とはいえ、あくまで模している域なので曲中でのフィーチャー度やマスタリングによっては効果を発揮できない場面もあり、そうした部分を考慮して楽曲を構築するなんていう徒労からそもそも脱却したい。
Reason Rack Plugin

不満を感じる箇所も多いのに結局これに頼っちゃうんだなあ、としか言えない。
一つのプラグインインスタンスの中でシンセやエフェクト、サンプラーを組めたり、MIDI FXとして使用できたり、エフェクターとして使用できたりというのはシンプルに便利。
収録されているPCM素材はさすがに古いタイプのものが多く、そろそろ刷新したほうがいいのではと感じてます。
欲しいもの
自分の作風が前提となるのでニーズ的にどうなのかってとこは多分にあるのだけど、PCMのようでいてPCMらしからぬことができるものが個人的には欲しいとこですね。
というのは、もっぱら音色の解像度に関わる部分で、それこそRolandCloudやKorgGadgetの一部音源のようなクリエイティブな音色にときめく一方で、解像度を高める方法がない以上古臭いと評される音になりやすい。
一応ね、OmnisphereなんかはRolandの音色のクリエイティビティを引き継いでるから、その意味で現在ほぼ唯一といってよい高解像度でのポテンシャルを備えていると思うのですが、ROMpler的なエッセンスのほうが強いですからね。そこが、最近アップグレード登場したのに今ひとつ食指が動かない理由の一つ。音色を買いたいのではなく、仕組みを買いたいのですよ。自分にとって曲作りは積み木じゃなく言わば組木細工なので。その意味でも心動かされる新製品が(自分の観測範囲内には)多くない。
RhodesのようでRhodesでない音が欲しいとなったときにも意外と手がない。FMで近い音が作れたところで、FMシンセの解像度ってあまり高くはない。あるいはスチール弦の低音が欲しいと思ったときにも解像度の高い音がない。物理モデリング? 低音鳴らしたときの解像度は低いですし、そうなってくると自分で録音するのがいちばん確実となります。
この間、生成AIによる楽曲の可能性について触れたときにも書いたのだけど、高解像度の音源とそうでない音源との差分を埋めるというか誤魔化すAIツールの出現に私自身はこれからの自分のモチベーション維持において一縷の望みを掛けています。
「曲が良ければ解像度なんてそんなに高くなくていい」ってのも事実ではあるのだけど、今言っているのは、そこからさらに踏み進めようとなると、高くて出来の良いオーケストラ音源を買うとか、ナイスなチャンネルストリッププラグインを導入するといったデベロッパーに制御権を渡すもの以外だと、楽器の演奏技術を上げるとかマニアックな表現手法を追求するとか、わりと出来ることが限られるのだ、ってこと。高解像を今日の日記で持ち出したのは自分が今そこを意識してるという話であって、一般論とは違います。
もちろん自分でプログラムを書くことで開拓を行う人もいるでしょうけども、残念ながら自分にはそちら方面の才能が乏しかったっぽく、まだしばらく音色(ねいろ)に苦しむ時代が続きそうです。