Bandcamp がAI生成のみによる楽曲を禁止

GEARNEWSの伝えるところによると、Bandcampが、AIによって全て生成されたタイプの楽曲を禁止する姿勢とのこと。
Bandcamp Bans AI: A Statement for Real Music?
当然のことながらAIの関わりを一切禁ずるってことではないですし(そんなことになるとOzoneも使えなくなる)、支援的にAIを使用した楽曲の登録を禁ずるってことでもなく、ただただAIのみで生成された楽曲の登録を禁止するってことです。あわせて、なりすましや学習の禁止などについてRedditのスレッドで触れられています。
AI生成の楽曲自体に対して自分は特段忌避感もないのですが、無闇に量産されると、質の善し悪しや(プロンプト作成能力を含む)生成の腕とは別として、金の卵が見つけづらくなるのでイヤですね。Bandcamp自体、もともとモノを売る場所ってよりアーティストと聞き手をつなげる場所って役割でしたんで、それが阻害されるとしんどい。
ちなみに、Geminiに日本と海外とで生成AIに対する反応がずいぶん違うのはどうして?と聞くと、海外のほうが作者の内面や遍歴をアートに求める傾向が強いと説明してくれました。一概にはいえなさそうなので話半分ではありますが、結構納得しちゃえるとこがあります。
さて、じゃあ「禁止する」とはいうものの、実際のとこどう排除するのか。
つい最近、YouTubeから魁男塾のコンテンツが収益化を無効化されるといったニュースもありましたし、プログラムや自動判別による処置には限度があるんではと。

で、どうやら通報窓口みたいなのが設置され、Bandcamp内のスタッフによって判断されるとのこと。手間がかかるがそれだけでなく、通報窓口が濡れ衣な通報で賑わってしまわないかも心配。
むろん自分とて知らぬところで恨みを買ってその結果、こうした濡れ衣の対象になってしまう恐れはあります。くわばらくわばらと。
AI生成楽曲がチャートインしてリジェクトされた話

言うまでもなく私見として綴りますが、ハッキリしているのは作り手を突き止めたらAI関連のスタッフでしたってとこまでで、作成意図みたいなとこは誤魔化しも効くんで(少なくとも私にとって)良しや悪しやの判断をしがたい。
AIを通じて全面的に制作された作品だからといって労力が0では決してなく、理想に適った成果物を得るために実際は相当な根性が必要なのですが、そこも測りづらいとこがあります(あくせくと頑張ってるのに「お前程度のは頑張りとは言えない」などと他者から評された経験のある人はわかるでしょう)。
そうした作成意図が本心かどうかを測るにはAIに与えたプロンプトを公開することと、そのプロンプトでまったく同じ結果を得られること(再現性)が必要かなと個人的には思っていて、前者はsunoを使ったことのある人ならツール次第できちんと残されることをご存知でしょう。だからこっちはたぶん(何らかのevilな意図なく、また偶然性に依存するのでなく、理想に適った成果物を得るために徹底的に作り込んだという)証明になりそう。後者については、AIの(出力部分の)設計次第で再現性を与えることもできるんでしょうけど、そうでない場合は証明材料にしづらそう。もっとも、仮に再現性があったとしてそれはそれでどうなんだとも思うのですが。
ともかく素人の私ごときがアレコレ考える前に流石にIFPIの中で有識者によってさんざん揉まれた上での結果だと思うんで、この結果は受け入れざるを得ないだろうと思います。
一方で、「実際は相当な根性が必要」点をただただ軽視していそうなのも一定数いるという風には感じていますし、上に参考程度に記した、’成果物のみで判断されがちな文化圏’と’内面を味わおうとする文化圏’とで受け入れ方に違いがあることも考慮しとく必要があるんだろうなと。
じゃあ日本国内で完全AI生成の作品がチャートインできるか考えるとやはり若干難しいかなとは思います(ただし、それは論理的にでなく感覚的な理由で水面下で処理されそうには思うのですが)。
ひとまず上記のようなことを思いました。