“’25 ARKIVE”

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’25 ARKIVE

予告を守る形で、音ゲーへの提供楽曲やボツ曲、作りかけのまま10年(ものによってはそれ以上なので、’25 ARKIVEと銘打つのもどうかとは思ったが)放置状態にあった楽曲を、AIの力を借りつつどうにかアルバムとして仕上げました。
各曲に関する事情などは、bandcamp内の各曲のページに記してあります。基本、ネガティブな情報が多いです。もちろん悪口って意味じゃないよ。

つれづれと、この作品群で試したり、作りながら思ったことなどメモしていきます。

AIの助力に関して

何をおいてもAIによる助力の部分ですが、いちばんデカいのはボーカルパートと歌詞を調達できるって部分。ほかは楽曲の構成の参考にしたくらい。

  • 歌詞についてはsunoにそのまま作らせたものもあるけど、その場合、歌詞に新鮮味は乏しく、細部をリテイクできないので不自由だと思った。
    • なので、いわゆる壁打ちのできるchatGPTやClaudeを行ったり来たりしたほうが多少効率がいい。
    • が以前書いたように字脚の概念が不十分なので特に日本語歌詞を調整させるのは厳しく、壁打ちを重ねたうえで諦めたものもあった。今後、字数を正しく数えられるようになったとして、日本や中国の詩歌の分野には役立つと思うがそれ以外にまでいい波及効果があるとは考えにくい。
    • Sunoによる歌詞の読み違いも、そこだけ直すってのが現状厳しいため、一般的な流通に乗せるってことを考えると自分のような持ち場で日常的に活用するのはそこまで現実的じゃないと思った。
      • ちなみに歌唱モデルを固定する仕組みは搭載されたっぽい。
  • ボーカルパートについては、サブスク登録しておけば生成物がユーザーのものとなるって規約は一応有り難いと感じるが、永久的にそれが許されるとは正直考えにくい。利用するにあたっては”潮時”を頭の片隅においておく必要がありそう。ホントに大事な曲はAIベッタリにしないほうがいいんでしょう。そりゃそうよね。
    • ステムでボーカルパートだけもらえるのも有り難い。が、ハモりが混ざっていたり、リバーブやエコー成分(これは別のソフトやAIサービスを使うと除去可能)がまざっていたり、うまく分離できていなかったり、生身の歌では見られないノイズが混ざっていたり、音質の劣化感が如実だったりと、難題が多かった。
    • とはいえ、言うまでもなく歌唱合成ソフトを使うよりも情感豊かな場合が多く、曲のアレンジ面などインスピレーションを刺激される部分が多々ある。

これらを踏まえて、自分が今後SunoのようなタイプのAIを利用していくかというと、依存するような使い方は無意識にでも避けるだろうと感じてる(し、Suno自体もともとそういうものじゃないのだろう)。刺激を受けようって分には活用の余地あり。

Sunoが書き出す音は実際音質的によいものじゃないが、何だかんだ生演奏的なテイストは高い再現率で書き出されていて、(音質を除けば)DTM環境で制作されたものがかなり見劣りする。音質(と曲のクオリティ)の良い生演奏にまさるものなし。
実際のとこ、今ってバカウマ(演奏テクに限らず)なミュージシャンが一杯いて、耳の幸せ的にはそれを充分なサウンドクオリティで聞ければ満足。飽き足りなかったときに頼ることはあるかもしんない。今のところ。

ちなみに今回の作品のボーカル部分にAIを使用したというのには、Sunoのボーカルステムを直接使ったものと、いったんVocaloid等に打ち込んでからVocal Replaceを行なったものと2種類ある。それを繰り返したものもあるので正確には3種類というべきか。

全曲ボーカル曲になったのは自分史上初。たぶん、もうやらない。AIっていうきっかけがあったからやれたんだろう。それを凌ぐようなきっかけって今後あるか、というと、おそらくそれがこれからの未踏域ってことになるんじゃないかと。

そのほか

  • 古い人間なもんで、曲が長くなりがちだったが、短く収めることに慣れてきたかも。ただ、余韻が不足気味に感じるんだなあ。だからこそ、モチーフを強くしていく傾向になるんだなと改めて思った。
  • これもSunoと結果的に関わる部分だが、思った以上にボーカルの歌唱能力が自分のようなタイプの楽曲においても(モチベやインスピだけでなく)印象を左右することがわかった。
    • 今回、自分で作っておきながらイヤすぎてボツにした曲がAIの助力でどうなるのかを試してみたのだが、歌詞の読み間違いはともかくとして、歌である程度どうにかなるんだなと思わされた。これを良しと捉えるか悪しと捉えるかはちょっと悩ましい。
    • 極論、ボーカルがなけりゃ目も当てられない曲が厳然とあるといえるかも。巷の大概の音楽にはメインメロディをミュートした状態で聞いていられるものと、聞いていられないものに大別されると思う。前者が良い、後者が悪いとは思わないが、価値判断の一つの目安としてもいいのだろう。
  • ギターに関しては珍しく自分で弾いたものが幾つかある。結果的にほぼ聞こえなくなっているので、打ち込みでも変わんねえんじゃねーの的な気持ちはある。フィーチャー度が変われば認識も変わりそう。
  • 鍵盤に関しては、弾かないルールを課しているので今回も弾いてはいない。ホントに初期段階のみメモがてら弾くことがあるけども。
    • 面白いもので、修正が効くのは逆に手で弾いてる間のほう。打ち込んじゃんだあとだと、修正するのが面倒くさいって気持ちのほうが勝ってしまう。
  • シンセの音色については、先日の日記にも書いた通り、結局頭の中にある音色が自分とこの環境では再現困難。そう思ってたタイミングで面白そうな新しいソフトが登場したので、どうしたもんか。極端に曲作りの機会が減った現状、今後使うことがあるのかって点で、まだ思案中。
  • ドラムパートに関しては若干音作りを変えた。気に入ってはいない。落ち着くまではもうちょっと時間が必要そう。
    • 先日Sonicwireの𝕏アカウントの人が、Toontrackから日本特化のドラム音源出したらどう思う的な投げかけをしていたけれども、こと自分においてはそれよりもっと手前の時点で座り込んじゃってる状態かと思う。
    • 生じゃないドラムの音色もずっと悩ましく思ってる。いろいろ試してきてはいるけど、決定打にはたどり着いてない(そのほうが健全って気もするけど)。
  • Nauts氏との合作は純粋に楽しかった。ここに収録したのは最初に自分がスケッチを作って、Nauts氏に渡して歌と上モノとを作ってもらって合体させたものを原型としつつ、結局ゲームには使わなかったからって理由でリズム要素をガバガバ取り除いたもの。
  • ミックス上、音作り上のギミックとしてオートメーション書きまくったけど、楽しいかと言われれば楽しくない。たぶん露骨に効果が出るものでなければ楽しくない、っていうかなり幼稚な思考に戻ったんじゃないかと思う。良くない。
    • Frequency Shiftは面白い。
    • ある程度作り込んでからリバーブをオートメーションさせるのは異常に面倒くさい。
    • Logicはあるタイミングでオートメーションの遅延が大規模に解消されたが、自分がそのぶん近年あれこれとオートメーションをイジるようになってしまったせいか、なんだかんだ遅延が発生するようになってしまった。
  • 相変わらず16ビートの曲になりがちだと思った。
  • いろいろ試したが、☆彡が従来の自分の作り方でいちばんしっくり来た。暴れすぎないように抑えられたのも、のんびりとしたボーカルトラックのお蔭だろうけども。
  • 作成&公開済みの楽曲がリズムゲームに収録されるパターンが、なんだか知らん間に許容されるようになっていたようで、これについては自分も以前打診があった。本作から何かが使われるかどうかは全く知らない。収録曲の最初の3曲は楽曲提供が先行している(公開日は不明)。
    • コンペ、サブスクリプションが本来の採用方式と思われるので、提供を直接打診されるのは見方によってはズルなのかもしれない。先行者利益といえばそうなのかもしれないけど、継続的にコンペティションが催されるならば枠は依然あり続けるはず。
      • とはいえ、何か(難しくするORイヤーワーム以外の)アイディアを放り込むことをこれからまた作曲時に考えるようにしていく必要があるのかな。どうなんだろうね。