SRM Sounds “SLEEP Piano”

Max Richterのサンプルライブラリープロジェクト、SRM Soundsから新作SLEEP Pianoがリリースされています。NFRいただきました。
情報
- Kontakt 7.10.7以上、Kontakt Player対応、NKS互換
- 28GB
- 定価¥16,000、イントロ価格¥13,400
機能、操作性
SLEEPというのは、2015年に発表されたMax Richterのコンセプトアルバムで、8.5時間にも及ぶ内容。観客にベッドを提供し、眠りながら体験してもらうスタイルの演奏会を開催したとか。
For me, Sleep is an attempt to see how that space when your conscious mind is on holiday can be a place for music to live.
訳:意識が“休暇中”であるあの空間を、音楽が“住まう場所”として見立てる
Sleep (album) – Wikipedia
an eight-hour personal lullaby for a frenetic world and a manifesto for a slower pace of existence
訳:8時間の個人的な子守唄であり、“急ぎすぎる世界のためのマニフェスト”
Zzzzz Top: Max Richter On Making Music To Sleep To | The Quietus
数年前に自分も導眠剤的なアンビエントを作成してましたが、一過性のマイブームみたいなものだったので、ここまでのスケールのものを作る気は当然ありませんでした。
さて作品制作の伴侶となったのはKawai製のホームピアノで、まさしく最近よく目にする「Intimate」なサウンドです。以前も記したようにIntimateってのは、なかなか訳しにくい言葉で、ここでいえば「内省的」「神妙」というのがよろしいか。
もう一つ、キーワードとなっているのが「conversational」とする形容で、そのままの意味で言えば「対話的」。
SONICWIREの製品説明によればアーティストと楽器との対話とされ、それももちろんあると思いますが、動画内音声の最後の方で述べられているように、低輝度で朴訥としたサウンドが「スコアリングのシナリオで、対話が起こっているような場面」(いわゆるアンダースコアと称される用途)に似つかわしいと評しているのとも関連しているかも。

これまでの製品と同様に比較的シンプルなインターフェースを備えており、操作性には一切気がかりなし。
低ベロシティなので高域成分は弱め(それゆえ内省)で、ミックスにおいてはこの響きが保たれるよう十分な配慮が必要であることは言うまでもありません。
ピアノを自らの手で奏でている感覚は若干乏しいかな。奥に微弱ながらも弦の共鳴があるとありがたかったかも。
とはいっても、距離感の調整、ひいては存在感のコントロールが行いやすいのはかなりよく、ああいった繊細な表現を好む人には堪らない代物ではないかな、という印象です。
