Spitfire Audio “Tenebra by The Newton Brothers”

ちょっと時間が空いちゃいましたが、NFRいただいていたのに記事にしていなかった製品、たぶんこれで最後。
Spitfire AudioのTenebra by The Newton Brothers。

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- Windows, macOS対応
- VST, VST3, AU, AAX
- 定価$199
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機能、操作性
独自エンジンSolar上での動作なのでKontakt要らず…とはいえ、備えた機能はKontaktそっくりという例のやつ。
現在のところ、Solarで動作するのはJupiter, Mercury, Polaris、そしてこのTenebra。やや変則的なのがEric Whitacre Contrast(Evo機能搭載)、Albion Colossus。
Kontaktで動作するけど見た目と機能がほぼ同じなのが、eDNA Earth, Ambient Guitars, Albion One/Tundra/Neo/Solsticeといった感じで、ひとまずゴチャゴチャしています。特にAlbionがバラけてるのが気になりますね。
また、eDNA, evoなどユニークな機能を搭載しているのはいいのだけどこれといった説明がなく、ちょっと手を伸ばしづらいのが正直なところです。
懐具合を気にしなくていいなら構わないのですが、今の制作環境に何か補強材をと思ったときに探しにくいのが非常に厄介ですね。

さて、Tenebraですが、楽器として使える音色もあるにはあるものの、それよりも音効用途の趣のほうが圧倒的に強い。収録サンプルの時点でだいぶエディットされているので、Solarエンジン上で追加の加工が必要になることはあまりありません。
この辺は、同社のBBC Radiophonic Workshopと近いものを感じ、かといってKeep Forestのように極端に音効用途に寄っているわけでもなく、少々不思議ながら稀有な立ち位置といえるでしょう。
素材(収録サンプル)に対する編集の余地の確保の仕方が、Spitfire, Keepforest, Heavyocityといった音効に強い各デベロッパーで異なっており、その中でSpitfireはSolarという仕組みのせいもあってか、音程楽器として扱おうという未練をじてしまいますね。音効専用エンジンとして使い勝手にまで踏み込めてないとも言えますが。
収録サンプルは思ったより淡白で、逆にKeepforestやHeavyocityのライブラリーが大味ともいえます。ドカーン、ガシャーンといった音効主導の映像作品演出って風味の強いそれらに対し、Tenebraは映像主導で音効を従とする昔ながらの手法って感じ。
なので音だけ聞いててもピンとは来ない。映像と合わせることで「なるほど、たしかに」って納得感を覚えます。そう言うとわりと邦画寄りに感じるかもしれませんが、もう少しSF、サイコ、サスペンスの要素が強く、若干のバタ臭さもあるのである程度の追加加工が必要となるんじゃないかなと思いました。そして、その面でSolarエンジンが役立つかというと物足りなさがある、という感じです。
ちなみに収録サンプルに学ぶ部分があるかどうかって点でいうと、これはかなりあると思います。