Unfiltered Audio “SILO”

Unfiltered Audio “SILO”

Unfiltered Audio から グラニュラー・エフェクト、 SILO が出ました。
ソフトウェア音源としてのグラニュラー・シンセはこれまでにも幾つかありましたが、エフェクトとしてインサートするだけなのは便利かもですね。

デモ版を触ってみた限り、これといった新鮮味はありませんでした。もちろんポテンシャル高いメーカーなので一定の基準を超えた上での話ですが。
BYOMEやLIONなど比較的攻めたソフトが多いメーカーなだけに、ちょっと期待値が高すぎたかも。

SPATIALIZERの項目にはちょっとした期待も感じたのですが、Cosmosƒのような前衛的なものを連想してしまったせいか、これも特に驚きがなかった。

This is the Plug-in version of the Cosmosƒ Advanced Stochastic Synthesizer. Cosmosƒ is a real-time dynamic stochastic synthesis engine, ...

とはいえ、安定性は相変わらず抜群。
価格は定価が$179で、6/15まで$99.99のセールとなってます。ニュースレターに記された価格と少々違うようですが、デフォでバウチャーが反映されてるのかな。

グラニュラーとは

きちんと説明したことがなかったので、うちのサイトではいちばん古い(のかな?)記事であるここに追記しておきます。

いったん音を短く裁断し、再び並べて鳴らすものを指します。裁断したものをGrain(グレイン)といいます。裁断時の裁断形状や個数、裁断する区間(Window)個数、並べ替え時にピッチや順序やパンニングを変えたり、再生方向を変えたり、それらをランダムにしたりでバリエーションを出します。
おおむね、ピッチシフト時に滑らかに鳴りやすいため重宝されますが、元の音を並べたときの糊代(のりしろ)部分にイヤミが出やすく、ピュアな信号音を期待する方には使いづらいはず。それでも使う人が多いのは、極端に破壊されるわけでもない破壊具合が面白いからってとこでしょう。あるいはコーラスやアンサンブルエフェクトのような露骨なうねりを出さずに入力音声に厚みを加えたり(Cloud FXなど)、不安定な残響音の代わりに使うなど活用のヒントは大いにあります。

入力音があってはじめて効果がスタートするため、レイテンシーと切り離せないのが難です。アンビエント系ならそれなりに使う場があります。