Toontrack “The Progressive Foundry”

The Progressive Foundry SDXはプログレ・メタル向けに2年前に発売されたSuperior 2向けライブラリー。
EZdrummer向けライブラリーは、わかんないけどEZXとされているほうかな。

ちょっと最近散財が過ぎるな。以降おサイフの紐を締めることにする。

悩ましい、我が家のドラム打ち込み環境

Toontrack Superior Drummer 2, XLN Audio Addictive Drum 2, FXpansion BFD3, NI Studio Drummer, NI Abbey Road Modern Drummerと、いま作ってるトラックで生ドラム系音源をあれこれ試してみて、どうも馴染んでいかなかった。
キー配列やミキサーの構造も違うので、試す上で差し替えるにも途方もない労力がかかったのだけど、結局しっくり来ずゲッソリした。
マシンドラム系にしちゃうのはラクなのだけど、それはその場しのぎでしかないので避けたい。
The Progressive Foundryを使ってしっくり来る保証もないけど多少の期待とともに今回手を出した。

求めているのは、

  • 連打したときのバラつきの小ささ
  • max強打したときのハリ
  • それとニュートラル状態でのヌケ
  • キックは重すぎず軽すぎずそこそこの低域があるもの
  • バス・コンプとの相性
  • タムはメタル寄りで若干多めでレンジが広い

などなど。
要はカッチリ締まって勢いがあって、淡白だけど存在感があるもの。
そもそも全体的にバタ臭い今の自分の環境とあんまり相性がよくない。
だけど逆に一度お気に入りセットを組めれば2年先くらいまでは使い潰せるだろうってことで、去年や一昨年は自分用のセットを組んで使い回していた。
仕事柄(&住んでいる地方柄)依頼されるジャンルも極端に広いので、実際はなんぼも使わない間に「今このスネアじゃどうかなぁ…」となって終わってしまう。覚悟の上だから別にいいんだけど。

比較的イメージに近いModern Drummerのチャイナとスプラッシュ、Ableton Liveのクラッシュと(ColdTightRoomの)スネアとタムを組み合わせてBattery 4に読み込ませてみて試したばかり。
結果、スネアはイメージにだいぶ近いけどヌケがイマイチ(もちろんさんざん調整した)で、ハイハットはお行儀が良すぎて、キックはこれもさんざん試してみたけどヌケと堅さを両立した感じになっていない。
手間をかけた割りにまた収穫に乏しくてゲッソリしていたところだ。
いうまでもないが曲のアレンジによるので一概にこれだからよくない/あれだからよくないとは言えない。使いやすいものにならなかったって話。

The Progressive Foundry、どうか

結局The Metal Foundryに組み込むのがしっくり来た。
結局The Metal Foundryに組み込むのがしっくり来た。

さてThe Progressive Foundryの兄貴分でこれまで愛用していたThe Metal Foundryだが、リンギング(スネア本体の残響)を強く抑えてあったのがこの見えでなく、しゃあないのでAvatarのスネアをX-drumとして読み込んで使っていた。
The Progressive Foundry、ひとまずプリセットをざっと見てみた限りだとスネアのバリエーションは今まででいちばん多いかもしれない。
セットでいうとSteve’s KitとLevee Drumの2つがなかなかTrashyで良い。
タムのバリエーションは少し地味で、ハイハット、シンバルなどの金物はだいぶ控えめ。種類が控えめでも秀逸であればいいか…と思ったものの、ちょっと好みとは違った。
全体的にやや遠鳴りで厚めのアンビエンスも相変わらずなので、結局やっぱりそれなりにカスタマイズしなきゃダメかな。

UIはそろそろ刷新がほしい

BFD3もオリジナリティあるUIで、慣れるまで相当かかったもの。
立体感あふれるSuperior Drummer 2の画面もだいぶ時代遅れなのでスッキリさせたほうがいいと思う。

プルダウンはOSのUI、確認画面はお手製ってのも、マウス操作が増えちゃって疲れる(BFD3でのマウスの移動距離の大きさもえらいもんだが)し、押した感じのしないボタンも誤操作を招きやすい。

上にも書いてきたX-drumの仕組みは、もともとSuperior Drummer 2のミキサーとの噛み合わせがあまりよくないので、もうちょっと工夫が必要かなって気がする。

各インサートにももう少しバリエーションがほしいところ。

使用メモリ

大容量にメモリを使用するのは贅沢ではあるし、鳴らす音だけ読み込めるような仕組みも合理的ではあるのだけど、トラックダウンが必要になってバッと立ち上げてバッと書き出したいってときにはスマートじゃない。
それに、欧米の方々には馴染みがなさそうだけど、それなりの音を最小限のメモリ使用で読み込んでチャキチャキ仕事を進めることの多い日本の今のスタイルだと、The Progressive Foundryのように「さらに贅沢に2GBまで音を溜め込むようになりました」って仕組みはちょっと取り回しにくい。

まとめ

サウンドとしてはThe Metal Foundryと大差なく、The Metal Foundryに対する拡張ライブラリーと捉えるのがいいかなと思う。
据わりのいいセットを自前で組めれば当分困らなそう。
そのためにはSuperior Drummer 2の仕組みがもうちょっとスマートになると個人的にはありがたい。