Toontrack “SDX – AREA 33”

Area 33 SDX | Toontrack
Area 33 SDX | Toontrack

先月リリースされたものになりますが、ToontrackのSuperior Drummer 3用の拡張音源、SDX – AREA 33。
EZX – POST METALに続いて触らせてもらう機会がありましたので、簡単に感想を記します。

Toontrack “Post-Metal EZX”

Area 33 SDX

TOONTRACK社製 ソフト音源 「SDX - AREA 33」の製品詳細情報ページです。

33ってのはスタジオ名で、見るからにメタル愛好者向けのドラム音源ではあるのですが、正味な話、ドラム単体ってそこまで何のジャンル専用ってことはないんですよね。大規模セットはたしかにメタルの印象強いですけど。
なので、ポイントとしては同梱のミキサープリセットやMIDIデータがメタル縛りかどうか。MIDIデータについては、正直メタル濃度は高くなく、メタラーが期待して買うと腰砕けになる可能性さえあります。で、ミキサープリセットに関してはメタル濃度高めなものの、Superior Drummer 3のミキサーとインサートエフェクトの内容がわかっていれば別段困ることもなさそうですし、いっそいじらなくとも充分使える印象でした。

BFDもそうですが、小規模セットのドラム音源にタムやレイヤーなんかを追加していって自分好みにしていくより、大規模セットのドラム音源で不要なパーツをアンロードしていったほうが、全体的なサウンドをまとめる時間が少ないので、多少なりともドラムの音にこだわりがあるのなら、こうした大規模セットをベースとする形で導入するほうがいいと思います。前バージョンSuperior Drummer 2で、自分はそうしてました。

全体的にスネアのディケイがやや短めでタムのディケイがやや長めな印象の強いToontrack製品。本製品もそんな感じ。もちろんコンプなりトランジェントデザイナーの設定でいかようにもなりますけどね。
Ringyってプリセットはスネアのディケイは長めで、自分好みでした。

操作感についてはSuperior Drummer 3そのものなので、特記することなし。

気になるであろうロードサイズですが、これは軒並み4GBを超え、ロード待ちの時間はかなりのもの。SSDならもっと速いんでしょうけど、ライブラリのトータルサイズもかなりなので、ちょっと考えもんですね。であればこそ、このライブラリーのゴージャスなポテンシャルから、使用頻度の低いパーツをアンロードした自分専用キットを作成しておくことをお勧めしたい。むろんフルのセットを活用する想定であればこの限りじゃありません。

ハナから、軽量でメタルなドラム音源を希望されるのであれば、Bogren DigitalのKrimhのほうがいいかもしれません。

Bogren Digital “Krimh Drums”

情報

  • macOS, Windows対応
  • 要Superior Drummer 3(EZ Drummerは不可)
  • 定価€165