少し前にリリースされていたポストメタルのドラムサウンドライブラリー、ToontrackのPost-Metal EZX。
EZDrummerは持ってないので、代わりにSuperior Drummerでチェックさせてもらいました。
ポストメタルは自分の守備範囲外なのだけど、概要は何となく把握してます。その点、踏まえつつお読みいただけたらと思います。
サウンドの基本路線としては生々しさを保ちつつ懐の深い感じ。
「生々しい」とは随分曖昧な言葉なのだけど、粒立ち一つ一つまで再現ってのではなく、余計なこねくり回しのない感じというと伝わりますかね。バンドやってる人だとわかりますかね。PA通す前、リハスタやライブステージ上で叩いてるようなマインドでの音。ナチュラルというのとも少し違う。
セットは上のスクショと齟齬なし。各パーツのメーカーはWebに記されているため割愛します。
3タムは口径こそ標準的ですが、全体的にややローピッチ気味。
シンバルはライド1枚、クラッシュ2枚で、エフェクトシンバルはなし。こちらは口径がやや大きめなもので揃えられ、帯域はもちろん豊かだけど絶妙に鈍重に響きます。
スネアはやや10個以上選択できる中、こちらも標準的な口径のものが多いものの、ローピッチ気味なものがほとんど。
バスドラは余韻が長めのものが多い。
と、総合してどっしりと鈍重で中程度に余韻の長いセットではあるのですが、プリセットではミキサーでしっかり作り込まれており（リバーブ深め）、好き嫌いは別として、インスピレーション豊かなサウンドに仕上がっていると思います。
日本で人気のある引き締まった元気な音とは毛色が違うので引きは強くないと思うのですが、こういう音で作ってみたい人はだいぶ多いんじゃないでしょうか。
SteinbergのGroove Agentにも近いニュアンスのドラムセットがありますが、それよりもう少し落ち着いてます。
ドラム音源としては、BFDやXLNがしばらく更新停滞気味で、その間にEZDrummerがだいぶ浸透したようです。ポストメタル専用のドラム音源ってのもほとんど見かけませんし、ひとまず唯一の選択肢ってことになると思います。