Toontrack “Acoustic Songwriter EZX”

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Toontrack “Acoustic Songwriter EZX”

Acoustic Songwriter EZX | Toontrack
Acoustic Songwriter EZX | Toontrack

久しぶりにToontrack製品のNFRをいただきました。ToontrackのAcoustic Songwriter EZX。

EZX – ACOUSTIC SONGWRITERの詳細情報ページ
TOONTRACK社製 ソフト音源 「EZX – ACOUSTIC SONGWRITER」の製品詳細情報ページです。
情報
  • 要EZDrummer 3またはSuperior Drummer 3
  • 18GB
  • 定価€89

機能、操作性

意外にも細かな設定が可能なSDXフォーマットではなく、EZXフォーマット。もちろんSDXでもロード可能なので、そこは些細かもしれませんが。

全体的に少しディケイが緩めなサウンドで、Studio a, Bともルーミーな印象があります。自分はタイトな音が好みなのだけど、ルーミーな音が欲しい場面はもちろんあって、そういう場面でちょうどいいものがこれまで無かった。そうした意味で貴重ではありますね。

アコースティック感が(コンセプト上当たり前なのだけど)しっかり保持され、生楽器との親和性は今まで聞いた中だと随一かな。プリセットの仕上がりが流石で、ドラムだけ聞いて気持ちいいのも久しぶりかもしれない。

Studio Bのほうにはルーテ(ロッド)でのサンプルセット(3タム)、Studio aのほうにはブラシでのサンプルセット(2タム)がそれぞれ1つずつですが、収録されています。ブラシではありますが、ブラシスワールはなし。
スネアはハイピッチなものからローピッチなもの、ディケイ長めなものから短めなものまで、数は多くないけどバリエーションは豊か。まあ異なるライブラリーのものも組み合わせられるので、ここに好み(で未所有)のスネアサウンドがあるかどうかは一つのポイントかなと。
キックも、数は多くないけどディケイの長さ、アタックの硬さのバリエーションが揃っていて、EZDrummerやSuperior Drummerのファクトリーサンプルよりも質感、重要感が個人的には好き。
タムはそれぞれデフォで3タム、4タム。適度なディケイがあり、モノによってはずいぶんディケイの長いフロアタムがあったりします。逆にディケイをだいぶ絞ったものもあり、ユニークといえばそう。
シンバルは少なめ。スプラッシュやチャイナはなし。まあ、ブラシやルーテによるシンバルが収録されてるだけで儲けもんではありますね。
その他、ハンドクラップやフィンガースナップ、タンバリン、シェイカー、カウベル、クラベス、チャフチャスと使用頻度の高いパーカッションが収録されています。

たぶんこの感じのドラムサウンドを求めるのは、わりと酸いも甘いもご存知で、細かい部分までしっかり聞ける中堅以上の世代だろうなという印象。
フォーク・ロックや一部のAORなど、泥臭さや粗さや雰囲気よりも本質やストレートさを重視した音楽に向きそうだなと。
あと、これだけの質感でレコーディングされているのならば、Superiorでロードした際にはそのパラメータや流動的なルーティングを活用して、もっと現代的なジャンルのサウンドとしてエディット可能でしょう。そういう意味ではファクトリープリセットに並ぶ、選りすぐりのライブラリーじゃないかなという印象です。