Tone2 “AkustiX Enhancer”

製品自体はけっこう古いのだけど、ずっと気になっていたTone2の AkustiX Enhancer を導入してみました。

Tone2製品についてはちょくちょくこの日記でも取り上げているようにElectraX(Electra2)を愛用していて、ポリ数を消費せずに良質のSuper Sawサウンドを生成できるUltrasaw機能はもちろんのこと、出音の質感を調整できるSound Modeも実によくできていて有り難いなあと常々感じています。
その他の部分はどれももう一息な感じがしますが補って余りある両機能。
なのでSound ModeやUltrasawアルゴリズム部分だけでも切り出されて単品のプラグインになっていれば、結構な数の人が喜んで飛びつくのではないかと。
実際にはMulti FX、Ultra Spaceといったエフェクトが単品プラグインとしてリリースされているのだけれども、リリース後に精度を上げたり時代に合わせるようなタイプの更新が施されていないところを見ると、ちょっとポリシー的には残念なメーカーなのかなという気もしないではない。

さてElectraXの時にSound Modeに備わっていたPsychoacousticsという項目、これはElectra2だとDynamic loudに相当するかと思うのですが、このパラメータは聴覚の特性に合わせて質感を調整するものと思われます。
ちなみにElectraX (Electra2)にはこの他、オシレーターごとにtone(最近のソフトシンセでも見かけることが多くなってきた)、サブミキサーに歪みの設定がありますね。
ElectraX (Electra2)の説明に偏ってしまいましたが、ともかく、他のパートに比べると浮いて聞こえるというデメリットもありますが、折よく「Sound Mode部分が独立した」的な謳い文句で登場したAkustiXは、可能性を備えたものとして当時、期待を込めて見つめざるを得なかったもんです。

そもそも高域補間的に使えればという目的で導入したものなのですが、結論的には、汎用的なエンハンサー付きのグラニュラー風のイメージャーとしてよく出来ているぶん、高域補間には適していないという印象を持ちました。
ゆえに合目的的ではない

↑「汎用的なエンハンサー」と書いたのは、エンハンサーをググればわかると思いますが、入力の帯域の倍くらいまでが出力の限界なようだから。

たとえばKorgのLegacy Collectionみたいなレートが低く聞こえる音に対しては、擬似的な補間的効果があって、パラメータ設定次第でザラザラ感も多少軽減できるものの、かりそめである印象は拭えません。
またナイキスト周辺が重なって耳障りに聞こえてしまうのでマルチバンドコンプか、iZotope Ozone 7にあるようなダイナミックEQみたいな処理の併用も必至になります。

つまり上のスクショのようなささやかな設定で合目的的な結果は得られるけれども、それ以上は原理上無理で、ならエンハンサーでいいよねと。
やっぱりモノが古いんだろうなと。

低域で淀みやすいLogicの低域の情報量を削るには使えそうです。

操作性 ★★★☆☆
レスポンス ★★★★☆
音質 ★★☆☆☆

cf: サンプリング周波数の定義(アーカイブ)