Three-Body Tech “VO-TT”

Three-body TechからOTTのオルタナティブのようでありつつ、より細かな設定ができそうなVO-TTってのがリリースされています。
最近、帯域について抽象的なというか形容詞的に表すのがすっかり定着しつつあるようで、この製品においてもAir, Presence, Clear, Warm, Bodyというふうに定義されていますね。
ちなみに、よく似た名前のMO-TTはSlate Digitalの製品。
Kirchhoff EQ, Cenozoix, Trinity Shaper辺りがPlugin Allianceで扱われていた時期もあった(今も扱われてはいる)のですが、その後、人知れずDeep Vintage, SpecCraftがリリースされ、本作も大きく告知されることなくリリースされている感じ。
以前から研究開発力の高さを誇るデベロッパーではありますが、商売っ気という面では方向性がブレてきたかな…。
いま界隈全域で、既存製品のオレ流類似品を出すって風潮がありますが、このデベロッパーもその潮流に取り込まれちゃった?と、ささやかな残念感を免れません。
もちろん各社、自分たちなりの工夫を盛り込んだり、より踏み込んだ設定をできるようにしたりと、まるっきり真似事ってわけでもなく(一部には劣化コピーも見られるけど)、中には案外元ネタより便利なものもあるのですが、そうなるとタイミングってのが課題になってくるものです。
先行製品に慣れ親しんじゃった頃に出すのはあんまりオイシくないと思いますね。ましてやOTTに関しては元がAbleton Live純正、一気に浸透したOTTがXferから無償配布されて幾年月かつYouTube等のチュートリアルも既に充実し、類似製品が既に他社から多々リリースされているとなると、優れた機能を持っていたとしても有償製品となれば分の良い戦いとは言い難い。
むろんこの製品が、悩ましい自分の課題を一気に解決するクオリティだという方も必ずおられると思うので、お勧めしないとはまったく言わない(そんなご身分じゃないし)。
まずは理想に適ったものかトライアル版を試すことをお勧めしたいです。