【概訳】マスタリングにおけるステレオ処理

<a href="http://productionadvice.co.uk/stereo-width/">Stereo width in mastering – how to measure, monitor and modify it – Production Advice</a>” class=”wp-image-54425″/></a><figcaption><a href=Stereo width in mastering – how to measure, monitor and modify it – Production Advice

オーディオでのステレオウィズス(Stereo Width)、音像の奥行き、立体感について質問を受けることが多い。あるいは、マスタリングの段階でそれらをいじるべきかどうかといった質問。

答えはYesだ。だけど、ミックスにおいてきちんと理解(get it right)したほうがいいってのは、他の何であれそうでしょう。

万能というわけでもないのだけれども、実のところ、いつも通りにステレオ音源をマスタリングしている間でも、マスター音源の音像などを驚くほど制御できるようになるのだ。次の映像で示すのは…

  • ミックス上で手っ取り早くステレオウィズスを捉える方法
  • ステレオウィズスをいじりすぎた場合にどう聞こえるか
  • ステレオ感を持たせるために極性(位相)反転するのはなぜダメか
  • マスター音源の音像や位相を見定めるためにNugen Visualizerプラグインを使用した、強力で垢抜けた2つの方法
  • 位相干渉の機能を細かく制御する、簡単で効率のいい方法 ― あるいはそれが望ましくないケース

見てみて、コメントをもらえると嬉しい

と、ここまでが大雑把な訳。
映像中で示されている例では、ミックス中でギターの音色が逆相になっているケース。マルチバンドのイメージャーを使って処理してます。

僕も今までに、マルチバンドのEQとマルチバンドのイメージャーを使ってミックスバランスを調整したことがあります。作曲したのがギタリストであるためギターが大きめにミックスされていて、でもギターが左右に振られているのでMSを使ってSideを抑え、かつ中央のボーカルとの高域の奪い合いはEQで整理…みたいな作業でした。

最近はアマもプロもミックスの仕上がりが良いですよね。中にはそれを「つまらない」と腐す人もいそうですが、王道なミックスが仕上がってくる率が高いのは望ましいことなので気にする必要はたぶんないでしょう。創意工夫はその先でなされればいいでしょうし。

プロの現場だとあんまり無いとは思うんですが、レコーディング時に、特にギタリストやキーボーディストが独特な効果(上に挙げられたような逆相のものとか、レクティファイ(アーカイブ)するようなものとか)をエフェクターで作ってえらく気に入ってしまい、ミックスする段階で困っちゃうなってときはあります。いや、ミックスする段階ならまだしも、マスターとしてそういう音源が上がってきた場合はこちらでゴニョゴニョしないといけませんわね。

ミックスや、今どきは作曲手法にミックスが交じり合っちゃってるケースも多いと思いますが、その中で特定のサウンドを遊離させる手法って実はわりあい簡単で、だけど遊離しているものを馴染ませる手法は案外少ない印象があります。
DAW純正のインサートエフェクトやサードパーティのプラグインでなんとかしようと頑張る前に、音をしっかり作るというのも1つの大事(そこいくと、ソフトサンプラーやソフトシンセの音が出音の時点でどの程度作り込めるのかって問題点もある;高価であればイイということになかなかならないのが面倒なとこ)な手法ですし。
どっちかというと、濁すことで馴染ませるより、キュッとやればガッと混じってくれるような方法のほうが現実的なんだろうなと、最近は強く思ってます。アウトボードが流行りつつある理由の一端なのかも。