Splice、Spitfire Audioを買収

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Splice、Spitfire Audioを買収

基本的には、合併し、SpliceがAI経由で提供するコンテンツにSpitfire Audioのコンテンツが加わるものと考えればいいようです。

動画には否定的コメントが目立つようですが、いくぶん脊髄反射的な印象がありますね。
Spitfire Audio自体は、自身のライブラリ作成における音源管理等の技術支援、およびユーザーにとっての制作支援としてAIの活用を考えています。いわゆるデモクラシーの文脈であって、創作行為の略奪ではもちろんないと。
とはいえ、動画ではサービス提供側が一方的に語っているに過ぎません。実際にそのときが訪れて、「聞こえのいいこと言ってたけど、蓋開けてみりゃそういう意味かい」ってのが、今までも方方で無かったわけじゃない。

1. SpliceとSpitfire Audioの間で何が起きているのですか?

Spitfire Audio(LABSを含む)はSpliceにより買収されました。この提携により、共通のミッションを持つ2つの業界リーダーが結集します:音楽クリエイターに最高のツール、サウンド、テクノロジーを提供し、彼らの創造的可能性を最大限に引き出すことです。

2. Spitfire Audioは無くなったり、「Splice」になったりするのですか?

そのようなことは一切ありません。Spitfire Audioは引き続き独自の名前、ブランド、そして独特の製品体験のもとで運営され、世界クラスの楽器とアイコニックなサウンドスケープの制作に専念し続けます。両社のプラットフォームの長所を活かした新製品の開発に取り組んでいきます。

3. Spitfire Audioユーザーにとって、これは何を意味するのですか?

ご安心ください。私たちの大切なサンプルライブラリやLABS(無料パックと、LABS+経由の有料パック両方)に変更はなく、皆様が愛し期待される高品質の新製品のリリースを続けていきます。

4. 引き続きSpitfire Audioのライブラリを使用でき、アップデートも継続されますか?

はい。Spitfire Audioは豊富な製品ポートフォリオの開発と既存のレガシーライブラリのアップデートを継続し、すべてのSpitfire Audio製品を引き続きお楽しみいただけます。

5. 永続ライセンスに変更はありますか

変更はありません。お客様のライセンスはそのまま継続されます

6. 価格は変更されますか?

当面の変更予定はありません。両社は新製品と価格モデルの開発を継続し、変更がある場合は事前にお知らせいたします。

7. SpitfireのログインがSpliceで使えるようになりますか?またはその逆は?

現時点では、Spitfire AudioとSpliceのログインは別々のままです。変更がある場合は今後お知らせいたします。

8. Spitfire Audio製品はSpliceで利用できるようになりますか?

Spitfire Audioの伝説的なバーチャル・インストゥルメントをSpliceプラットフォームで提供する方法を積極的に検討しています – 詳細は近日中にお知らせいたします。

9. LABSやLABS+に変更はありますか?

Spitfire Audio、LABS、LABS+は今までと同様にご利用いただけます。LABS無料パックは引き続き全ユーザーに提供され、プレミアムパックはLABS+サブスクリプションで提供され、月2本のプレミアムパックのリリースを継続します。舞台裏では、両コミュニティに利益をもたらす新しいアイデアの開発に取り組んでいます。

10. 音楽制作の未来にとって、これは何を意味するのですか?

この提携は新時代の幕開けを告げます。Spitfire AudioとSpliceは共に、現代の音楽クリエイターのための最も完全で先進的なツールキットを創造します—それがループの発見であれ、スコアの制作であれ、倫理的なAIアシスト・ツールによる革新的な試みであれ。ベッドルームのビートメイカーからオスカー受賞作曲家まで、私たちは共にサウンドの未来を築いていきます。

Splice x Spitfire Audio – Support Centre(Notion AIによる翻訳)

上記FAQを読む限りでは、よけいな心配が不要そうですが、「当面」って言葉も見られるように手放しで喜ぶのまた違うかなと思いますね。
もとより、この2年ほどスタッフ不足感が結構あったので(まあ、それはどこもそうか)、料金体系の複雑化やサポート体制に不安があります。


現在国内ではSonicwireが代理店として機能していますが、これがどうなるのか、アフターサービスがどうなるのかは、私もまだニュースを見たばかりの段階なのでわかりません。
昨年後半はずっと、全200冊くらいだったかのSpitfire製品の日本語マニュアルをひたすら作成していたのですが、今後も作る必要があるのかどうか。その必要がなくなるとしたら、はたして今後の製品が日本で購入されるのかどうか。
幸い、マニュアルを見ずに使える製品も多いのですが、ちょくちょく「これ、説明要るよね」ってのがあります。性能向上著しいAI翻訳を使えばいいじゃんと思うものの、(予備)情報を充分に与えていないAIに担わせるのは結構まだリスクがデカいわけで、日本人的には時宜に適っていると少々言い難い。時間の問題ではあるけど。
そんなことより、Spitfire Audioは製品のインターフェースにもっと一貫性を徹底すべきで、その整理にこそAIを活用したほうがいいと思いますね。もっとも、それはSpitfire Audioに限った話ではなく、どのデベロッパーにせよ、シリーズ製品が多ければ多いほど製品ごとの小さな機能誤差が蓄積されていきます(開発系の仕事をされてる方にはご承知かと)。作ったら作ったきりでもデベロッパーは別にいいのだけど、製品が新しいのか古いのかもわからない状態で購入させられるユーザーには地味にしんどい。

あくまで個人的な印象ですが、あまりSpliceにいい印象がないのです。だいぶ前に植え付けられた印象なので、今はまったく違うのかもしれませんが。
Spliceへのサブスク登録を促すように、それまでSplice外でも販売していた製品を販売しなくなるとか、あとはSplice Blog(たぶんもう無い)の内容が薄いとか、まあ色々。
今回の合併がいい方向に進んでくれれば特に言うことはないのですが、現段階では不安のほうが若干勝っています。