Spatial Audio , etc.

何か一本書くほどでもないかなってのが溜まっちゃった(ひどい目の疲れもある)ので雑記帳として。
率直に言って、今のところウォッチしてないテーマなのですが、 Spatial Audio の件。

Apple Musicにドルビーアトモスとロスレスが今後強くフィーチャーされていきますよって話の中で、Apple Musicのヘッドに当たる方自身が圧縮音源とそうでない音源との違いはわからないと述べ、ヘッドだけじゃなくスタッフの方も大概違いがわからなかったそうで、曰く「世の中の100人中99, 98人は違いがわからないのでは?」と語った、という記事。別に、だから辞めちまえとかそういうんではない(最初、そういう話かと思って元記事を読んだ)。
ニーズはあるし、自身でもハイクオリティな音源を日常生活の中で聞いていきたい、だから一般化させていくよということらしい。

Spatial Audioに関しても、供給の少なさが需要を作り出せてないのがネックで、さあもう一歩踏み込みましょうというフェーズのようで。Synthtopiaのほう、タイトルにはLogic Proに来ると記されているものの、細かいことまでは書かれてない(Appleの発表でもそこまで踏み込んでなかったんだろうな、知らんけど)。
記事のコメント欄にもずいぶんたくさんコメントがぶら下がっていて、個人的には「ヘッドフォンでの疑似環境で完結してしまって、それ以上の優れた環境への動線を欠いている」と「ユーザーの経験のための下地作りにコンテンツの充実は不可欠。これまでのものを見るのでなく、これからのことに目を向けるべき」という意見が印象に残りました。
おそらくLogic ProにとってSpatial Audioは、まだそこまで大きなフィーチャーにならないだろうなあ(次のアップデートにおけるフィーチャーの一つに過ぎない)と思ってます。

Enhancing Stereo Width

9 Great Plugins for Enhancing Stereo Width (+ Mix Tips) — Pro Audio Files
9 Great Plugins for Enhancing Stereo Width (+ Mix Tips) — Pro Audio Files

ひところは自分も、ステレオ感に乏しい音源にいかに広がりを出すかってことを熱心に考えていました。最近は広い世界観が好まれないこともあってだいぶご無沙汰ですが。
ぶっちゃけ、ミックス技術でステレオ感を自然な感じで調整するのって、めちゃくちゃ難しいです。いい音で届けることと自然さとは文脈がもともと違いますし、両立もさせにくい。特に、何らかの残響を利用しない手法は不自然になりやすい。ここでいう不自然っていうのは「そうはならんやろ」って聞こえ方。
正しい/正しくないはさておき、今の自分の中のブームとして、録音物としてそういう世界観を作る目的がないなら自然な感じを求めるのを基本にしたいなあと。
Spatial Audioの説明の中でも「没入感」てのがキーワードになってますけど、外界を遮断しないと没入感を得にくいって部分は、常時気にしとかなきゃいけなそう。

Gospel Chords

Gospel Chords: 10 Chords to Use In Soulful Gospel Music | LANDR Blog
Gospel Chords: 10 Chords to Use In Soulful Gospel Music | LANDR Blog

新しい発見でもあるかなと思って読んだら、特に何もなかった。
一点だけ、ハーフ・ディミニッシュってそれじゃないよね、ってのを指摘しときます。
10個目の「Dominant 9 Sus 4」ですが、これ、ルートはCとGのどっちですかね。「IVかVで効くぜ」「Iに戻る」って書いてるからGなのかな。でも、9th鳴ってる?

うちの日記読んでくださってる方なら問題なく元記事を読めてるとは思うのですが、このLANDRの記事を読むにあたってはまずダイアトニック・コードとディグリーネーム(およびその東西における表記の差異)を把握しておく必要があります。どっちも理屈ってよりゃ「これを〜と名付けます」って話なんで、疑問は後回しにしたほうがいい。

最後の見出し「実際に鳴らして勘をつかめ」ってのはその通り。ただ、勘を頼りにし過ぎても限界があるので、知識と勘とで互いにフィードバックしていくほうがいいってことですね。