Sonica “Kabuki & Noh Percussion”

モノは古いが仕事で必要になり、Sonica の Kabuki & Noh Percussion を急きょ購入。
そういや、BFD3自体もレッスンに必要で急に購入させられたもの。もったいないので隅々まで使おうと思ってます。

メディア・インテグレーションほか国内のショップだと2017年7月現在定価¥19,548で販売中で、fxpansionのサイトだと半額セール中となっています(!)。

世の中、和楽器の奏法の素材が乏しい

いま依頼されている制作で、緊迫感を演出する能管のひしぎ音(目一杯強く吹いて高い音を鳴らす奏法)をアレンジで入れようと思い、手持ちの素材やダウンロード販売しているサイトを探すも見つからず、情報収集する中で唯一見つけたのがこの音源でした。
ひしぎ音自体はYouTubeの動画で見つけられるけど、それをぶっこ抜いて使うのはもちろんダメです(やってる人いそうだけど)。

仮に打ち込みで鳴らしても”似てる”に達する程度だし、頑張ればリコーダーを青筋立てて吹いて再現できないこともないけど、この機会に買って和楽器の名前や奏法を覚えたり、今後の制作に活用していくほうが生産的かと思います。

素材は秀逸だが…、BFD3のUIでは煩雑

さて問題は、どの鍵盤をどの程度の強さで叩くと何の楽器のどの奏法が鳴るのか、BFD3の画面上でそれを目視できるのが理想なのだけど、もともとBFD2.1用に最適化されているのか、BFD3だと画面をたびたび切り替えて頭の中でリレーションシップでも構築しないと把握できず使いにくい、という点。
締め切り前なのに諦めかけるレベル。
マニュアルに奏法名称のリストがあるとはいえ、たとえば肝心の能管はPresetsなりKitsなり読み込んでも注意マークみたいなのが表示されて鳴らせないとか、Errorと表示されているが具体的に何のエラーだかわからないとか、そこで能管をアサインし直すと表示位置がワープしてしまうとか、パーツをクリックしたときに鳴らねばならないプレビュー音がまったく鳴らないケースがあるとか、そもそも表示がハイハットペダルだらけになって訳がわからないとか、一方そのパーツをクリックして鳴るプレビュー音が実際にどのキーに割り振られているのか一筋縄ではわからないとか…頭を抱えさせられることが多いですね。
たぶんマニュアルなりじっくり目を通せばどうってことないのかもしれないけど、少なくとも忙しいときに急きょ導入するほどプラグ&プレイ的ではないなと思いました。
結局どうしたのかというと、このライブラリーが保存されたフォルダを開いてLogicに直接オーディオファイルを貼り付けて作業しました。BFD使ってない!
そうか、どの道、このライブラリーをBFDで読み込むとKickだのHiHatだのパーツのリストがメチャメチャになってしまうわけだし、あえてBFDのライブラリーとしてはインストールせず、サンプルパック(素材)の一種として管理しちゃったほうが楽なのかもしれません。それならフォルダの名前もドラム名称や奏法じゃなく木魚とかチョン・ツーとかいうふうに変えられますね。

ちなみにSonicaっていうのは日本の会社で、これ以外に三味線や琴、和太鼓の音源もあって、外国産のエスニック音源に比べて圧倒的に奏法の収録がしっかりとなされています。
個人的にはあと琵琶があれば完璧。琵琶の音源はむかしRolandの音源に収録されていた以外に見た記憶がなくて。
弾ける人も身近にいないし。

収録された楽器の一覧はKABUKI & NOH PERCUSSION – SONICA INSTRUMENTSを、奏法の一覧はManual_Japanse(アーカイブ)(PDF)をご覧いただくとよいかと思います。