sonible “smart:chain”

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sonible “smart:chain”

smart:chain by sonible - the intelligent channel strip – connected mixing
smart:chain by sonible – the intelligent channel strip – connected mixing
プラグイン・エフェクト 「smart:chain」 | SONICWIRE
sonible社製 プラグイン・エフェクト 「smart:chain」の製品詳細情報ページです。

sonibleからiZotope Neutronあたりの対抗馬なるかといった位置づけのsmart:chainがリリースされています。2,3日前からニュースレターで告知されていましたね。
今回もNFRを提供いただきましたのでレビューがてら思うところを綴っていこうと思います。

機能、操作性

iZotope製品の競合的な位置づけの製品が多いsonibleですが、シェアとしてはiZotopeがおそらく圧倒している印象。

smart:chainは要するにAIによる自動設定の組み込まれたチャンネルストリップで、別にsmart:compやらsmart:gate、smart:reverb等をあらかじめ所有しておく必要はありません。単体でインプットライダー、EQ、ゲート、コンプ、ディエッシング、サチュレーション、自動バランスをまかない切ることができ、DAW上の各トラックに挿入したsmart:chain同士の情報通信を経て、トラックごとに適切な下準備が施されます。
コスパの点ではかなり優秀。

smart:chain by sonible - the intelligent channel strip – connected mixing
smart:chain by sonible – the intelligent channel strip – connected mixing

操作の流れはこれまでの製品と大きく変わらず、まず学習ボタンでトラックを聴取させ、下準備が整った段階で曲のジャンルや楽器パートを設定して、必要に応じて個々のモジュールに微調整を加えていくという感じ。
問題はそこですね。微調整を加えるという部分。
学習させて反映される結果が微調整不要のものであることが理想だと思うのですが、いずれも学習結果がほぼ微調整不要のクオリティではあるものの、もし微調整を加えたいとなったときに、iZotope製品は「ここをいじればいい」が比較的わかりやすいのに対し、smart:chainはお世辞にもわかりやすいと言いにくい。慣れの問題もむろんあるとは思いますが。
そうなったとき、じゃあマニュアルやHowto動画を見て知っていけばいいわけですが、iZotope製品のマニュアルがかなりコマゴマとしてこれはこれで煩わしいのに対し、smart:chainのマニュアルは(先ほど翻訳し終えたのですが)理屈が連結しきれてなかったり用語が揺れていたりで、正直こちらもわかりやすいと言いにくい。
両者不満の残るとこではありつつ、大変でも何とかなりそう(または読まなくてもいじってるうちに把握できる)なiZotopeに比べると、smart:chainのほうは手がかりに乏しく果たしてどうしたもんか、と思っちゃいますね。

インターフェースの部分でどうしたもんか、ってのは2年ほど前からのsonible製品で気がかりな部分でありました。本製品においてはマニュアルでのバックアップも少し怪しくなってきています。

じゃあ、iZotope製品は隙もなく完璧なのかというと、今ひとつ操作に弾力が乏しくて処理結果が似たりよったりになりがちだ、といった感想は巷でもよく見かけます。自分もそれで、よほど必要にならない限り使わなくなったクチ。音が硬くなりがちですし。
さらに昨今の買収騒動で今後どうなのか不安もあったりします(sonibleがその点安心かというとそれもまた違うのだけど)。

そもそもが、sonible製品は操作面においてユーザーがさらなる調整を加える余地を多めに取っている印象があります。ガッチガチの作りで、単体で完璧に仕上げられることは目指しておらず(あわよくば的なとこはあるかしれんけど)、sonible製品による処理で漏れる部分をユーザーが別の何らかの処置で解決する、結果的にそうして出力結果にユーザーの個性が反映されることになっている、と自分は理解しています。
となると、まあまあな知識で使えちゃうiZotope製品と、ある程度ミックスに関する理解を持った上で使うことで自身の個性を反映し得るsonible製品と、って関係になるのかなと。

最後に、smart:chainならではって部分を挙げておくと、優先度を3段階(front, middle, back)で指定できるのは意外と効果的だろうと思いますね。
おそらくneutronでも出来ないことはないと思うのですが、上にも書いたように作りが比較的ガッチガチなので、調整の限界が比較的すぐに訪れてしまいそうな気がします。