🆓 Soda Devices “Lith”

ソフトシンセ、立て続けに取り上げちゃってますが、ただの偶然です。
アップデートのニュース見かけた機会にSoda Devicesのフリーのソフトシンセ、 Lith を試してみます。
今がバージョン2.0.3ってことですから、けっこう前からあるんでしょうね。

Soda Devices
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謎めいた見た目ですがUIはまだアレコレ考えてる最中とのことで、ユーザーのほうからああだこうだ要望を送れば、より使いやすいものに育っていく可能性があります。

見た目からは想像できない器用(ほかにいい言葉が浮かばない)な音。
基本はWavetable混じりのFM+PDシンセってとこで、サウンドとしては全くリッチでもなく、イメージ的には昔あった初心者向けのポータブルシンセの音(いま一部界隈では大人気ですが)に近い。
ただ、プリセットの音を次々鳴らしていくと「えっ、この仕組みでこんな音出るの?」ってのが幾つかあります。
フレットレスベースやクラビの音なんかは特に、変にHi-Fiなサンプリング音源よりよほど扱いやすい感じで鳴ります。

上に書いたようにUIがまだ検討中で、かつこれまたマニュアルが見当たらないため随所わかりにくい。
試用でわかった範囲のことをここに書き留めておきます。

  • レトロチックな縁の部分は設定(歯車ボタン)内でオフれる。
  • Osc1、Osc2の文字がon/offスイッチになっている。
  • Voice、PWMなど下線付きの文字はドラッグで変更できるほか、ダブルクリックでプルダウンメニューになる。
  • FM1, FM2, RM1, RM2に切り替えるとそのオシレーターはキャリアでなくモジュレーターになるので、音が消えた?と一瞬焦る。
  • 波形表示部の小さな数字部分を上下にドラッグすることでバイアスをかけられる。
  • SubオシレーターのDirectは単にPWM等のパラメーターの影響をバイパスするだけの機能と思われる。
  • QualityとRenderはそれぞれ1/4〜x4まで設定でき、再生時とオフライン(バウンス)時のアップサンプリング(もしくはダウンサンプリング)の設定と見られる。
  • DCは、波形にバイアスをかけた際のDCズレをEliminateするための大事なもの。無音時でも切り替えた際にプチッということがあるので注意。
  • 各パラメーターとLFO等との結線方法がしばらくわからなかったが、スライダー等の操作子を右クリックすると小窓が開き、そこで設定できるっぽい。
  • 同様にCtrlとしか記されていない部分も右クリックで開く小窓で対応コントロールを指定できるっぽい。
  • Env1、Env2やSlideに見える仰角俯角のマークみたいなものはEGパラメーターに対するカーブの設定で、A, D, R個々に設定できるのは意外と珍しい。
  • Driftは不安定さを与えるいわゆるJitterのようなもので、SerumやSpireにも実は付いてる(使ってる人あまり見たことないけど)。
  • LFOに対してもPWM等の加工を行えるのは非常に珍しく、とても有り難い。
  • Filter1, Filter 2はLow Pass, Hi Pass, Band Pass, Notch, Hi-Shelf, Lo-Shelf, Peakingで、カスケードはx1〜x5まで。珍しいものはないがそれなりにエグめにかかる。

率直にいえば、あったら嬉しいと思ってる細かいパラメーターが備わっていて、個人的に研究材料としてとても興味深い。
採用しているシンセサイズ方式の都合上いかんせんブリリアントな音が出にくいので、コンテンポラリーまたは未来志向の音楽をやる人にとっては不要だと思います。
ただ、たとえばサブベースを鳴らすためだけに性能重視の重めなWavetableシンセやバーチャルアナログシンセを立ち上げたりするよりも、このくらいシンプルで変化幅の広いシンセを使ったほうが実は便利だよなとは思いますね。
これが進化していったときに独特な位置づけのものになるのではないかという気がします。