Xfer Records “Serum 1.23”

Serum 1.23 出ました。ヤバいです。

XferRecords.com | Home of the Xfer Records VST Suite
XferRecords.com | Home of the Xfer Records VST Suite(https://xferrecords.com/products/serum)
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新しく加わったフィルター
新しく加わったフィルター

音が大きくなっちゃう問題はSerumを再読み込みで

インストーラーできました!だけかいと思ったらそうじゃなくて、1.23のとこ全部実装されてるらしいです。

追記:アップデート後しばらく使い続けて、楽曲ファイルをオープンした直後に音量が極端に大きく再生される現象に遭遇しました。ただ、これは以前からたまに起きていた現象と同じ原因かもしれません(左右に振ったものが中央つまりモノラルに”加算”されて再生される)。
Logicの場合は、重いプロジェクトファイルで使用する場合は代替プロジェクト等のバックアップをあらかじめ行なっておき、万が一問題が発生したときにブラウザ機能からバックアップ内のSerumを読み込み直すといいかと思います。

1.23新機能

Echo Sound Worksの動画で、

  • スキンへの対応
  • 新しいフィルター、Dist Comb 1 LP, Dist Comb 2 LP, Dist Comb 1 BP, Dist Comb 2 BP, Scream LP, Scream BPの搭載
  • Noise OscにDirect Outを搭載
  • PresetsのHybridize(あるプリセットのOscillator Aと別のプリセットのOscillator Bを組み合わせちゃうようなもの)
  • Quick Vibrato機能
  • MPEのサポート
  • (公式情報にはないが)LFOに書いたカーブをOscillatorにコピー可能
  • Wavetable編集時のProcessメニューへの機能追加
  • OscillatorのPhaseをMaxにした際にUnison Mem Trigモードになる

といった主要な内容が紹介されていて、特にフィルターの部分は必見。

"Double-Click for typable values on controls"
“Double-Click for typable values on controls”
"Quick Vibrato"はMatrix画面から。
“Quick Vibrato”はMatrix画面から。
WavetableのFFT(Harmonics)編集画面にも幾らか補強が。
WavetableのFFT(Harmonics)編集画面にも幾らか補強が。
"Rescan folders on disk"やMPEはここで設定。Presetsフォルダもここから開くのがラク(以前からあるショートカット)。
“Rescan folders on disk”やMPEはここで設定。Presetsフォルダもここから開くのがラク(以前からあるショートカット)。
グリッド部分はPreferencesでの設定次第でこのように。
グリッド部分はPreferencesでの設定次第でこのように。
Skin は Serum のLogoをクリックして出るメニューから選択
Skin は Serum のLogoをクリックして出るメニューから選択
Wavetable編集画面にも幾らか補強が。
Wavetable編集画面にも幾らか補強が。

その他リリースノートをお読みいただくのがよいとは思いつつ、文章がざっくりし過ぎてたり脱字があったりなので、幾つかここで補足的に取り上げさせてもらいます。
まずインストーラー/アップデーターについて、まれにインストール/アップデートで既存のフォルダを上書きしちゃう問題がニュースになるのですが、SerumのMac用インストーラーで僕の環境には問題起きませんでした。
でも心配ならバックアップ取ってからインストール/アップデートを行うこと。

WavetableのWaterfallライクな3D表示部分はキメ細かくなった? 前から?

画面は高解像になりましたが、低解像のディスプレイだとグラフィックが少々ちらつくかもしれません(うちではそう)。
ただ、この開発者、自分がバグだと思わない限りユーザーの意見要望を聞く気配がないので、あかんと思ったら使うのやめたほうがいいかもしれません。

スキンは、「Defaultを複製して自由に作って!」とあって、Winampの頃のブームを思わせる敷居の低さ(今の人たち、わかるかなあ…)。
プリセットをふだん作成される方はおそらく熟知してるとおり、MenuのRescan folders on diskを活用して効率よく仕上げてゆくとよさそう。
TTF(TrueTypeフォント)ファイルについてはForumのcolormap / custom skinsの冒頭コメント(要ログイン:https://xferrecords.com/forums/serum/colormap-custom-skins)にあるリンク先のファイルやドキュメントを読む限り、うまくいかない場合も多いらしい。

LFOにおけるグリッド表示に関して、ダブルクリックして「4,6」などと数値入力すれば縦と横と違う分割数にできるとありますが、たぶんこれ、Preferencesの「Double-Click for typable values on controls」にチェックが入ってないとできませんね。

と。
いちばん強力なのはやはりフィルター。
残念ながら今のところ、FXを使わない限り複数のフィルターを1音色に対してあてがうことはできないのですが、遠い未来にParallel/Serialの選択ができるようになるかもしれません(既に充分だけど)。

ちなみにWebで読むことのできるリリースノートにはまるで検索避けのような脱字がちらほらありますが、ダウンロードしてきたManual内の文章では脱字もなくきちんと表記されているので、用語を検索する際にはググらずにローカルのManualファイル内を検索するほうがよさそうです。

プリセットリストが表示されない場合

特定の条件下で、Serumのプリセットリストが空になってRescan等行なっても直らない問題が起きるようです。
ローカルディスクのライブラリ内にあるPresets>Serum Presetsフォルダ内に何らかの欠損が生じているのが原因と見られ、基本的には再インストールで直るはずです。アップデートではたぶんダメです。
もし上手く行かない場合は、いったんSerum Presetsフォルダごとどこかに移動して、Serumを再インストールしたあと、大変ですが1つずつフォルダの中身を確認して辻褄を合わせてやるといいでしょう。
ちなみにうちではSmart Syncというソフトを使い、フォルダ同士を比較させた後、不足しているファイルをコピーしてあげました。