Sampleson のmacOS対応内容に関して
低価格のソフト音源を中心にリリースするSamplesonですが、Sonicwireでの取り扱いが開始されています。
好き嫌いでいえば、サンプルライブラリーが巨大になりがち(肥大化とは言わない)で制作におけるフットワークが重くなりがちな昨今、積極的な製品開発と低価格路線は有り難く、好きの部類に入ります。
いつ頃から製品リリースをしているのかとWayback Machineや製品紹介動画のアップ日などを確認して回っていたら、Electrix, Melox, Markus88, Akoustic, Sub, Things…といったような順に古いようです。
どうしてこんな話を書いているのかというと、新旧Samplesonのプラグインの動作を確かめていると、総じてmacOS上では古いプラグインソフトの動きが良くないのです。動かない、もしくはインストールできない、インストールしたがValidationに通らないなど。
それ自体は別段変わった話でもないのだけど、デベロッパー自身のWebページに記されている説明と実際にプラグインフォーマットが合致していないなど、商売的にマズいものがちらほら目に入るんですね。
おそらくこれらはSonicwire上では情報を正されて表示されているはずなので、導入検討時にご自身の目で確認いただくか、トライアル版が提供されているなら試しておくかしていただきたい。
実際にはどんな状況か
いちおう軽く言及しておくと、Meloxは、VST3と記されているのに、少なくともうちではVSTもVST3もインストールされなかった。
Markus88, Akoustic, Sub, Things, Collab3, Reed200, Suit73, ElectroNylon, Klavee, Reed 106, 1959, Metapiano、これらはVSTのみ対応、かつRosetta環境で動作します。そして、このうちMetapianoはVST3でRosetta環境を必要としました。
Electrixに関してはVSTがインストールされるものの、読み込まれず、スタンドアローンアプリはSettings画面の表示が崩れています。ちなみにスタンドアローンアプリは原則としてアプリケーションフォルダのSamplesonフォルダにまとめられますが、ここでも、古いソフトはインストーラーでなく手作業でアプリケーションフォルダにコピーしないといけないため、浅い層に置いてしまうと運用上めんどくさいことになると思います。
Fireに関してはAUバージョンの開発元情報がおそらく開発ソフトのデフォルトであるMy Companyとなってしまっているため、AUフォーマットのみを扱うLogicのようなDAWではプラグインリストの使い勝手が悪くなるでしょう。以前、この手の問題を解決するのにAUganizerなるソフトがあったのですが、現在はアウトデートしています。
これら、いちおう手元の表にまとめてはいるのですが非公開とし、以上のように文章でまとめた次第。
また「現状こうだ」というお話であって、どこかのタイミングで一斉にデベロッパー自身の手で修正されるのではないかとも思います。
Sandstorm以降のソフト、Skywaves, HapticPerc, Drumbada、あと未確認ですがScaperについては快適に動作すると思われます。
急ぎ導入を検討される方は、以上の情報を参考にしつつ吟味いただくといいかなと思います。