Roland “FA-06”

先日Rolandの FA-06 を入手して、でも多忙のあまり機能を細かく見られていないんですが、昨日のリハで初めて使ってみて、Rolandらしい音だなと改めて思いました。
店頭でRolandの札幌営業所(ですよね?)の方にあれこれお話を伺いまして。
既述の通り76鍵モデルはラインに近年入ってこないとか。「演奏/制作両方に使えるほうがいい」とこちらが言ったもんで、たぶん本当はIntegra-7とMIDIキーボードの組み合わせのほうが今後の拡張面でも(価格面でも)Rolandさん的には有り難いんでしょうけど、音源ラックを持ち運ぶのは好きじゃないので、わりかし急ぐこともあり即断。

※以下、個人の所感です。用途等において個人差はきっとあります。むろんネガキャンでもないし、率直な感想。

FA-06 位置付けと操作性

ナマ指向とデジタル指向とに界隈が二分してるここ数年、本機のようなタイプは商売的に主戦力とは言いづらそう。
しかしながらボカロ曲やアイドル系の音楽をバンドカバーしようという老若男女はおるわけで、初心者から老練までのプレイヤーさんに訴求する部分は何ぞやと、店頭で楽器を見つつ考えを巡らしてました。個人的な指標の一つはサンプリングレート(後述)。

コストパフォーマンスは高いと思います。近年Rolandのシンセを触っていなかったのですが”練られている”と感じました。PCM系のハードウェア音色で僕が最後に触れたXVから数えて10年ほど、創意工夫は発展、反映されてるっぽいです。
自分が古いタイプのキーボーディストであるが為に気になった機能呼び出しボタン。テンキーばりに密集していてよそ見しながら指で場所を確認できるほうがライブパフォーマンス面では有り難い。1バンクにつき8つまでってのもね…ライブでの選曲や曲順に影響する。

アフタータッチないんですね。ちょっと意外。
鍵盤の縦の長さはふつうのよりちょっと短いです。FA-08はわかんない。

ザラザラ感と登録波形データに違和感

全体的にサウンドはカリカリというか、ザラザラしてます。

サンプリングレートと恐らくビットデプスもかもしれませんが、ザラザラが目立って制作に少々難があります。ナイキスト周波数辺りが耳につくけど音色によって帯域が変わるとなると処理も少し面倒。
一概に悪いわけではなくて、勝手に音が分離してくれるのでライブでもレコーディングでもMIXは多少楽になりそう。個人的には、耳に痛いのでいったんテープシミュを通したいところ。

そうした音色を曲作りに活かすとして(結線とか相変わらず面倒なのであんまないと思うけど)その何をどう配置するか、それを考えねば。

ライブラリアンソフトの出る予定はないと仰ってたけど、音色の細かいエディットをiPadなどのガジェットでできるようにならんもんか。
いや、このラインの楽器にその機能が付くと価格が跳ね上がりますね。バンドをやる中高生にガジェットを買わせるってのもちょっとハードか…。

音色面、特に登録波形の面で。
今も持ってるけどほぼ使ってないJV-2080と音色面で実は大きく進歩ないのだけど、波形データがかなり間引かれたようで、同じ音色名でも音が記憶と違うことが多いです。これはひょっとして、他のメーカーからパクってきた(とされている)波形が排除されたせい? この意味で逆に、FA-06を導入してJV-2080を手放そうと思ってたのがフイになってしまった感もあります。

カーソルのボタンが菱型配置じゃないので、うっかり下カーソルボタンを押したつもりでExitボタンを押しちゃいます。慣れるまでちょっと怖い(作成途中のままExitするからいいのだけど)。
音色エディットモードに入るために2ステップ必要なことに少々違和感。ページめくるのもしんどい(20年前位のKorgのシンセ触ってるみたいな気分)。カーソルボタンが最初に壊れそう → だからiPadで音色作成したい

アルペジエイターはバリエーション少ないけど面白い。

サンプリングレートが抑えられてしまったせいか、スピーカーで鳴らした際の音色ごとの音量、帯域のばらつきがそこそこあります。とはいえ舶来のハードウェアシンセはこれを上回るばらつきなので及第点ってとこか。

いいところ

期待値が高かったためかネガティブな印象になってしまいましたが、結局店頭でざっと確かめて購入しているからには、「魅力がある」ことは自明。

とにかく軽く、手前の裏側の溝を掴んで片手で本体を運べます。見た目は写真通り、意外と安っぽくありません。ベンド、モジュレーション・ホイールは従来のスタイルですが、軽くデザインが加わってて意外といい。モジュレーション・ホイールのすぐ上のユーティリティボタンは便利。
僕が購入したときケースが付属していて、これも意外としっかりしていますし、固定度も充分な印象。
今どきはふつうなのか知れませんが、ペダル入力にポラリティを設定できるので、借り物のペダル使用時でも安心。
どうしても音色変更が間に合わないちょっとしたフレーズは、弾いたものをサンプリングしちゃってパッドにアサインしとくとラク。