Reason 9.5 をちょっぴり検証

ベータテストを受け取っていたのに、じっくり試す間もなく正式リリースが登場しちゃった。
ログを残す仕組みのベータ版は若干重くて2,3個のVSTプラグインを立ち上げるだけでCPUがフットーしてしまっていたが、安定版はとても軽やか。

さて、VST(VST3が基準と記してある情報があったが非対応とのこと)に対応したReason 9.5の操作感など。
Reason 7,8,9辺りの操作感からの変更はほぼなく、ブラウザーのインストゥルメントやエフェクト、ユーティリティー(表示はユティリティー)の欄に、マシンにインストールされたVSTプラグインがリストアップされる。
初回起動時のVSTプラグイン検出には少し時間がかかるが、他のDAWに比べると検出時間はだいぶ短いように思えた。

検証内容および個人的見解

画面構成

デバイスリスト欄は初期状態だと「VSTPlugin」の文字が記されるのみだが、プラグイン画面を表示してアイコンをクリックしてスクリーンショットを残しておくことが出来る。
このスクリーンショットはソングファイルではなくReason自体において保存されるのでとてもエコノミック。

ReWireスレイブ時にVSTプラグインは読み込まれるか。

Live等と同様、読み込まれないようだ。
つまりAUのみ対応のDAWからVSTプラグインを鳴らすアイディアはやはり無理と思われる。

1個よけいにプラグインウィンドウが表示されるPiapro Studioはどう動作するか

別画面が2つ開く形式になる。
したがって編集中データのスクリーンショットをReason内に残すことはできず、そっけない画面のスクリーンショットのみが保存される。

サブ画面の小窓が開くプラグイン(Nectarなど)はどう表示されるか

上記と同様画面が2つ開く形式になる。

Celemony Melodyneはちゃんと同期するか。

Melodyneは認識されない?
が、Reasonに備わったピッチエディットモードでどうにかする。

仮にMelodyneが読み込めるようになったとしても通常通り動作するのでは?と思う。

サイドチェーン対応のエフェクトプラグイン、インストゥルメントは動作するか

I Wish, SerumFX, VC76, UAD 1176LN Legacy, Vocalsynthの背面をチェックするとVC76のみサイドチェイン入力が提供されていた

I Wish, SerumFX, VC76, UAD 1176LN Legacy, Vocalsynthの背面をチェックするとVC76のみサイドチェイン入力が提供されていた

NIのVC76の動作は確認した。背面の追加オーディオ入力のランプが点灯しているものはサイドチェーンが機能するプラグインと思われる。

参照:Reason 9.5 does VST 2.4 = no audio inputs for vst’s ? – ReasonTalk.com

マルチティンバーインストゥルメントはどのように動作するか

非対応らしい。

参照:Reason via Rewire Workflow in the age of Reason 9.5 (vst support) | Cakewalk Forums

そもそもMIDIチャンネルという概念が省略されているお蔭でReasonの使いやすさが確保されているわけで、すごく斬新な形でマルチティンバーの仕組みが実装されていたならさすがに驚いただろうけど、そうすると多くのメーカーやVSTの仕様そのものに食い込まざるを得ないのであって。
シングルで使うことを原則にしたのは英断だと思う。
というか、マルチティンバーって仕組みは今のところどのDAWでも視認性を整備できていない印象があるし、いっそ無くていいんじゃないかな(Logicに、どことなくその気配を感じる)。
とはいえプラグインのメーカーにとっては、VSTやらMASやらAUやらで仕様が整ってくれないと開発にあたって途方もないHPを削られるので厳しいかもしれない。

プラグインの読み込みを無効にすることは可能か

プラグインの有効/無効化

プラグインの有効/無効化

プラグインの管理ウィンドウで行える。
これでUADやWavesのプラグイン群が大量にリストアップされて見づらくなる問題は回避できそう(Reasonのスクロールバーはクリックした位置にジャンプするスタイルなので、ちまちまマウスのスクロールボタンをくるくるする必要まではない)。
無効化/有効化したあとは再起動が必要。

「プラグインの管理」画面内はShiftやControlキーを伴った複数選択が不可能。ドラッグで複数選択したように見えるが「無効化」ボタンで無効化されるのは最後に選択した項目のみ(ほぼバグかと)。
大量のプラグインをオフにしたい場合は下記いずれの方法を執るのが妥当と思う。

  1. 地道に矢印キーで項目を次々に切り替えて、マウスボタンで無効化していく
  2. Reason環境設定の「高度な設定」で参照するVSTプラグインフォルダには、別途Reasonが参照する用のVSTプラグインフォルダを作成してそこを指定してあげる(ただしfxb, fxpなどプラグイン自体が参照するファイルの保存先の管理はややこしくなりそう)。

インサートエフェクトとしてVSTプラグインを使用することは可能か

ミキサーの中で、の話。根本的にルーティングさせる仕組みだから検証する必要もないか。

プラグイン画面上の設定値を確認することは可能か

プラグインそれ自体の仕様によるっぽい。
ちなみにオートメーションさせる際、値はStudio Oneのように基本的に%で表示されるようなのでOn/Offなどのトグルスイッチを切り替えるようなオートメーションは少し制御しにくいかもしれない。

デモ版のプラグインを使用する際にデモモードが外れたりしないか

それは無いっぽい。

MassiveやOmnisphereのようにオートメーションさせるパラメーターが大量にある場合の動作

UVI Falconの場合

UVI Falconの場合

当該プラグインの仕様通り、いったんプラグイン画面内でEnable Automationなど発効させればオートメーション可能になる。
ただしReason内で表示されるパラメーター名は番号などそのプラグイン自身が提供するIDになり、どうもそのパラメーター名をカスタムで変更することはできないようなので、紙にメモしたりする必要があるかもしれない。

草の根のプラグイン(=フリーウェア)だとものによってはオートメーションが全く利かない可能性もありそう。

使用中のプラグイン1つがクラッシュした場合の動作

ホスト(Reason)の再起動が促される。
当該プラグインに関しては再起動するまでクラッシュしたままだが、同じプラグインを新たに1つ立ち上げることは可能なようだ。別インスタンスとして扱われているのかもしれない。
ということは処理能力を節約する意図で同じプラグインを複数起動してもただ重くなるだけかな。

プラグインをラックからアンマウントする場合の挙動

複数選択してアンマウントする際にどうやら選択中のいちばん下にあるプラグインに一気に負荷がかかるようで、クラッシュしやすい印象。特にインストゥルメントプラグイン。

メモリを食うプラグインをラックからアンマウントした際にメモリが解放されるか

完全には解放されないっぽい。
状況次第ではホスト(Reason)を巻き込んで強制終了するが、作成中だった曲は復旧できるので心配はあまり要らない。

余談だがLogicの場合、クラッシュ後の再起動時に保存時または自動保存時の二択が突き付けられるが、自動保存時を選択した際、インストゥルメントの設定が吹き飛んだ状態で復旧される場合があり、いったんこれを選んでしまうともう一つの選択肢を二度と選べないので、基本的には自動保存時のチョイスを避けたほうがいい(救出できる可能性が無くはないがあまりお勧めしない)。