Output “Portal”

タイトルで書き切ってしまいました。
ARCADEで一定の評価のあるOutputから、よく出来た感あるグラニュラーエフェクト PORTAL が登場。さっそくデモでもと思って探しまくって、結局見つけられませんでした。
「おいしくなければ金いらぬ!」ってラーメン屋が札幌に昔ありましたが、Output曰く、

Here at Output we’re darn proud of our products.
If you don’t love it, return it.

PORTAL by Output | Granular FX Plugin | Granular Synthesis Reinvented

「わたしたちは自信を持って製品を出しているから、どうしても気に食わないというのなら料金は返します」ということなので、デモは用意しないってことなのかもしれません(ARCADEはデモ版あるのにね)。

さて、このPORTAL。先ほども書いたように紹介動画におけるデモがとてもよいのです。特に1分あたりからの連れて行かれる感。

動画のサウンドを聞く限り、サイトのExplore the Detailsのとこのスクショで見られるパラメーター以外の操作はなさそうで、しかしエフェクトを音楽的な結果として吐き出せるようにパラメーターが厳選されてる印象はありますね。
そう、グラニュラーシンセシスを搭載したソフトって一般的に見て音素材をテクスチャー化するのが至上目的となっていて、リズミカルな結果を吐き出せるものが案外ありません。

今うちにあるもので同様の効果が出せるか試したのはLogicのAlchemy、Native InstrumentsのAbsynth、SpectrasonicsのOmnisphere、New Sonic ArtsのGranite、Ableton LiveのMax InstrumentsのGranulator II。LiveのGrain Delayも一応含めときますか。

Spectrasonics Omnisphereのグラニュラーシンセシス
Spectrasonics Omnisphereのグラニュラーシンセシス
M4LのGranulator II
M4LのGranulator II
Valhalla DelayでDiffusionを上げてグラニュラー感香るDelayにする手も
Valhalla DelayでDiffusionを上げてグラニュラー感香るDelayにする手も

もちろんいずれもよく出来ていて、OmnisphereにしてもややこしいながらパラメーターがユニークだしLFOからの結線も可能だし、Granulator IIにしてもトラディショナルな機能がすべて備わっているのですが、結局先ほど書いたようにテクスチャー化ありきになっていて、動画で見られるような結果を得るにはだいぶ骨が折れそう(こういうときに燃えてしまう自分)。
いずれもエフェクターではなくシンセとしての位置付けなので取り回しにくいのが難ではあります。
つまり、それがエフェクターとして行えるのには大変興味が引かれるのですよね。

動画でのデモも聞こえはいいけどもちろんPortal単体であそこまで出来るとは思ってなくて、1分14秒辺りで聞こえるオクターブ下のエレピの逆再生音はこんなにタイミング良く鳴るはずないので、おそらく別トラックで鳴らしてミックスしてるのだろうとは思ってます。
それを確かめたいからデモを落としたかったのだけど。

何にせよ、都合よくパラメーターが用意されているので、少しお高めの価格には見えますけど同様の他のグラニュラーエフェクトを探すくらいならPORTAL1個あれば充分じゃないかなと思いました。