Noon Instruments “Vessels” – ニカ系アブストラクト向け

Noon Instruments “Vessels”

Noon Instrumentsから無機質ながらドラマチックな表現に適したシンセのKontaktライブラリー、 Vessels がリリースされています。
インターフェースの画像は元のサイト上からのダウンロードを嫌がられてしまったので、ご覧になりたい方は動画でご確認ください。

情報

  • Kontakt Player 7.7.2以上対応
  • 25.7GB
  • 定価£99、イントロ価格£79

サウンドはパルス波(≠矩形波)寄りのシンセ波形がベースとなっていて、そこにAmp EG, Filter EG, Pitch EGが加わり、必要に応じてLFOやシーケンス、ユニゾン(これは込みでサンプリングされているかも)を使用してデザインされています。
仕組みとしてはシンプルだし、若干のクセを感じる部分もありますが、最終的な出音としてはなかなかインスピレーションをくすぐる感じで面白い。
単体での使用よりも、動画でもわかるように、映像表現と合わせたときの効果が非常に高い。
Dawesome社製品を思わせるような4つの抽象的な画像があしらわれ、変にシンセのオシレーターの仕組みに気を取られることなく、感性に任せた表現ができる点を個人的に高く評価したいところ。

Noon Instrumentsの製品はUniversal Creditの対象みたい。Universal Creditとは失業等によって減った所得を補助するイギリスの給付制度とのこと。これを活用して製品を無償または安価で入手し(能力さえあれば)作品をお金に変え、それで糊口を凌ぎなさいってことですかね。競争激しく脱落も多いながら一方で補助も厚いサウンドアート界隈。切磋琢磨を社会の仕組みで支えてる(焚き付けてる?)ってのが興味深い。気質も絡むでしょうから、そう易易と真似できないでしょうけど。