Minimal Audio “Current 2.0”

これも2日ほど前に「A New Wave is Coming」という件名で告知メールの届いていた話題。
Minimal AudioのCurrentのバージョン2が準備中だそうで。本日(たぶん日本時間だと夕方くらいか?)お披露目予定のようです。
現時点で告知されているCurrent 2の内容としては、
- 新しいプレイビューでは、デュアルXYパッドを使用してプリセットと相互作用できる集中スペースを提供。
- 新しいウェーブシフターエフェクトは、フリケンシーシフトとリングモジュレーションを組み合わせ、FMやソフトシンクなどのオシレーターで一般的に見られるコントロールを装備。
- 新しいファクトリーコンテンツライブラリ:400以上のプリセット、170以上のウェーブテーブル、800以上のサンプル。
- 新しいモジュレーションマトリックスポップアップに追加のモジュレーションコントロールを搭載。
- 新しいミキサーパネルには、サウンドソースのソロ、ダイレクトアウトなどが含まれます。
- 新しいストリームパックビューでは、拡張パックをブラウズし、新しいコンテンツを確認可能。
- 新しいウェーブテーブルスペクトラム表示モードでは、スペクトラルエフェクトがリアルタイムでどのように作用しているかを確認可能。
- ユーザーエクスペリエンスとアクセシビリティに重点を置いた、新しいUI。
- 刷新されたモジュレーションシステムでは、無制限のモジュレーター接続が可能になりました。
- 矢印キーでコンテンツをブラウズし、ロードできます。
- ストリーム検索結果は、新しい順、アルファベット順、シャッフルでソートできるようになりました。
- プリセットの読み込みとプラグインのインスタンス化を大幅に高速化。
- 最大32ボイス・ポリフォニーをサポート。
- その他、多数の機能、強化、最適化、バグ修正。
といったところのよう。
おそらくそこまで大きく機能や出で立ちが変わることはないと思いますが、ワークフローの改善、ユーザーからの不満点の解消がメインとなるのかなという印象を受けました。
後ほどまた改めて動作確認し、本記事を流用する形で内容更新しますね。
機能、操作性
追記
2時間ほど前にunlistedで動画告知が出てたようですね。
アップデートはこれまで通りMinimal AudioのAccountページからも辿れますし、DAW上でプラグインとして起動中に通知経由でバックグラウンドDL後、指示に従いつついったんDAWを終了させて行うこともできます。

XYパッドってのは「Play」タブに当たるようですね。XYパッド上で動かすオブジェクトが2つあるのは珍しいですね。これは、もともと備わっているMacro 1〜4が自動的に割り振られるものであり、レンジ指定等可能ではあるものの原則として単純なパラメーター操作に過ぎないマクロについて、Currentにおいてはまた別の活用法を考えざるを得なくなるといえます。ネガティブな言い回しに聞こえるかもしれませんが、これはむしろ固定観念を押しのける喜ばしいこと(むろんこの手法はCurrentが初めてではない)。
スペクトル云々に関しては、自身失念しかけてましたがWavetableのオシレーターに備わった変形用のパラメータ(もちろんWavetable内各インデックスについても)の操作結果が示されるということのよう。ほか競合ソフトも大概そうですが、Currentも変形用パラメータには固有の思想が滲んでおり、操作中にスペクトルの動きをただ眺めていても面白いです。
新しく加わったWave Shifterは、これもいずれスピンアウトとして販売されるでしょう(現段階ではまだ)。Freq ShiftとRing Mod, AMを切り替えて使用可能で、ほかの搭載エフェクト同様、独自の拡張パラメータが個性に直結すると見込まれます。
個人的に、内蔵エフェクトでなくスピンアウトして予想外の入力信号を受けてからが真価の発揮しどころだと考えています。サイドチェーンを受けられる仕組みはCurrent自体も備えていますし、果たしてどんなヘンテコリンな表現が生まれるのか。
Wavetable系ソフトシンセの中ではSerumやVital等と少し違う路線を走り、むしろ内部のGranularやSamplerとのレイヤーとの絡みで「アブストラクトサウンド」指向のいっそう強めに現れたアップデート、という印象を受けました。