Melodya : メロディー生成アルゴリズム

Music Developmentsが公開している Melodya というプラグインソフトが示唆に富んでいて面白かった。
動作環境はWindows VST/VST3、macOS VST/VST3/AUで、Logic ProではMIDI FXとして動作します。うちの環境では高解像度側のディスプレイ上で描画が崩壊してしまったので、低解像度側のディスプレイに表示して動作の確認をしました(環境によっては一度OSごと再起動したほうがいいかもしれない)。

Melodya(Cubase 10で動作させたとこ)
Melodya(Cubase 10で動作させたとこ)

ぱっと見で機能がわかりやすいとは言いにくいものの、DAWやVocaloidでピアノロールの編集画面を見慣れた人にとってはそこまで取っつきにくいものでもなさそう。
起動すると4小節内に音程が散りばめられ、直接音符を掴んで動かしたり、MOTIVEやRHYTHMとされたパラメーターを切り替えて別バージョンを作ったり、VARIATIONとされた欄の各パラメーターを調整してフレーズとしてFIXしていくことになります(MIDIデータとしてDAWの画面にドラッグドロップできる)。
基本的にはそれだけのものですが、そうか、旋律を構造として解釈すると確かにそうなると思わされたり、他方、そこを軸にしちゃうとバリエーションが作りにくくなるのではと思わされたりで、間接的に自分の先入観(固定観念)にも気付かされるのでした。

先ほどのスクショでひっそり見えるRapidComposerというのは、同メーカーの、10周年を迎える(40%ディスカウント中!)音楽構築ソフト。

1画面内の情報量が多くてちょっと圧迫感ありますね。
だけど、これら情報がRapidComposerのキモであり、示される機構を自分の手で適宜調えてしまえばある程度勝手に音楽が出来上がってしまう、なかなかのチートと言えます。
使い方の動画があったので興味ある方は御覧ください。

AIによる自動生成もそうですが、RapidComposerにしてもMeldyaにしても木を見て森を見ずというか、細かい部分のクオリティが高くても全体としてはイマイチ、そういう結果が多い印象ですよね。現状はまだ、生身の人間がディレクションしていかざるを得ない。だけどそのディレクションが成果に対してevilな存在かどうかはまだわからない。
Live with。Paradigm Shift。そんな言葉を耳にする機会が増えたせいか、ふだんと違う作り方、見せ方が気にかかってしまう昨今です。