大した話題ではないのだけど、ここ1年ほど自分がよく使用する Side Chain Gate について。
フレーズ裁断は以前からよくやっていて、いったんBounce In Placeしてナイフで切るか、サイドチェーンでのゲートを使用するのがお決まりでした。
いつぞやのLogic Pro XのアップデートでようやくMIDIインストからのサイドチェーン信号を受け取れるようになり、格段に手間がかからなくなって重宝してます。
余韻の調整をしにくい音色をゲートで調整
今回使ったのはKontaktのThe Grandeurのピアノ音色。
The GrandeurのOvertonesとRelease Samplesを風味付け目的でOnに設定したのですが、ピアノ音色のヌケを調整するために冒険的に挿したOTTの効果で余韻が持ち上がってしまい、キビキビしたフレーズには向かなくなってしまいました。
Kontaktで音色プログラムを調整してもいいのですが、ここではゲートで切るってことをやります。
エイリアスを使う
手順としては、これだけ。
- ゲート用のトラックを作成し出力をOFFに
- ゲート用のトラックにシーケンスデータのエイリアスを置く
- ゲート用のトラックからノイズゲートのサイドチェーンにつなぐ
元シーケンスをいじればエイリアスに反映されるので手っ取り早い。
応用として、サイドチェーン信号つまりエイリアスが置かれたトラックのリージョンインスペクターの設定を調整すれば少し変化をつけたサイドチェーンゲートも可能になります。
信号だけ少し短くするとかタイミングを後ろにズラすとか。
サミングスタックを使う

もっとラクなのはシーケンストラックとゲート用のトラックをTrack Stackのサミングスタックでレイヤー状態にしてしまい、サミングスタックのトラック上にシーケンスデータを打ち込む手法。
ただ、ある程度オートメーションを書き込んだあとにサミングスタックにMIDIリージョンを移動するとオートメーションがリセットされてしまう(当たり前)ので、そういう場合はたとえばオートメーションをシーケンストラックに残しつつもMIDI情報のトラックだけをサミングトラックに移動する手があります。

具体的にはオートメーション、この場合リージョンオートメーションですが、それを含むMIDIリージョンを「移動」でなくサミングスタックに「コピー」して、元のMIDIリージョンの中身だけ消しちゃう。
このオートメーションについてですが、ボリュームやパンなどトラックにデフォルトで備わっているパラメータを使っている場合には、MIDIリージョンをサミングスタックにコピーすることでオートメーションがダブってしまいトラブルの元になるので、サミングスタックにコピーしたあとはリージョンオートメーションを消去したほうがいいです。
一方、センドやインサートエフェクトのオートメーションなどユニークパラメータを使っている場合にはMIDIリージョンをサミングスタックにコピーしても「28(未設定)」みたいにただの冗長データとなるだけなので放っといて平気。
もう一点、イベントリストで消すとオートメーションの情報も消えちゃうんで、ピアノロール画面にしてMIDIノートだけ消すと安全(なんか、こういうことするためのメニューとかありそうですが、今のLogicの日本語メニューの煩雑さが目に余る状態なので僕はこの手でどうにかしています)。
※文章だけの説明だと長ったらしいので、画面収録しました。