【終了】LinPlug

老舗のプラグインメーカー LinPlug が開発を停止するそうです。
あいにく僕は一つも使ったことがありませんが、Albino 3やOctopusなどディスコンした製品の名前に聞き覚えはありますね。

メッセージ

開発者の一人曰く、

個人的な決断により開発を停止することにした。
我々はコンピューターミュージックを支えようと使命感を携えて多くのものを提供してきたが、市場が姿を変えていく中、ついに使命を終えたと感じるようになった。
同時に別の新たな使命があるのではないかと感じている。
不便を感じさせてしまうなら申し訳ない。

現在そのプラグインインストゥルメントは$49、Spectral用の音色ライブラリーは$9.99で入手可能。
あと数ヶ月は販売も継続するそうです。

LinPlug Spectral

LinPlug Spectral

Spectralざっと見

最新(2014年か?)と思えるSpectralはこの機会に初めて見たもので、ついでなのでデモ版をダウンロードして使ってみます。

Native Instruments : Razor

Native Instruments Razor

Alchemyの設定

Logic Alchemy

NI RazorまたはLogicのAlchemyを思わせる出で立ちで、中央部のMOD MATRIXこそ一昔前っぽい見映えであるものの、大量に備わったプリセットはいずれもディープでブリリアントな響きを持っていて、アンビエントやサイケトランスなどのエグいサウンドメイキングに充分堪える、即戦力的な印象。

操作感や仕組みはReveal SoundのSpireやWiggleに近く、合成手法こそAM, FM, PMに絞られていたり変形手法がBendに限られていたりもするけど、そのぶんSpireやWiggleより直感的に使えるので、適当にいじってもそこそこの音が得られますね。

Reveal Sound “Spire 1.1”

2nd Sense Audio “Wiggle”

Filterが特殊で、多数あるFilter形状をライブラリーから読み出すスタイル。
Filter部分にもAM, FM, PMの合成機能が搭載されているのがまた面白い。

アルペジエイター部分や、オシレーターのレイヤー、エフェクトのレイヤー表示はわかりにくいかもしれません。
しかしながら以前もどこかに書いたように、オシレーターが発振してフィルターやエフェクトを経由して発音されるまでの経路が左上から順に整っていてそもそも把握がしやすい。

性能

素晴らしいのは、昨今のシンセ系プラグインにしては音のきめが非常に細かいこと。帯域に関しても、低い音程を鳴らしても高い周波数までバランスよく鳴っています。
シンセ系でディープなサウンドが作れるものとしてOmnisphereやAlchemy、Absynth辺りを自分は使うのだけど、いずれも音域を広く使うとおかしな帯域が持ち上がったり、いわし雲か濁水かと思うような不規則にボコボコしたサウンドになってしまうため、正直言って売り物の音楽には使いにくい(一部のEDMには問題なさそうだが)。
今いじってる曲においても実際、プラグインシンセを諦めて、面倒でもReWire経由でReasonのThorを鳴らしている始末。
いずれ機会があれば記事として書きたいとこですが、穏やかでこもらないシンセパッド音色は今どきのソフトシンセが非常に苦手とするカテゴリーなんですよね。

若干心配なのは、老舗メーカーのものほどホストとの同期が苦手な傾向があることだけど、ざっと触ってみた限りほとんど心配なさそう。

開発停止を決意したということなので今さら称賛を送ってもかえって迷惑だとは思いますが、このクオリティのものが今後アップデートされないとしたら残念です。
きちんと(ここ大事)購入して開発者さんの新しい門出のハナムケといたします。

追記:

と、思ったら、日本向けにはPaypalでの決済が通らず代理店インターネットで買う他ないようで。
ところが、ご覧いただくとわかるように全く安くなっていないので、ハナムケも何も、ただたださようならと見送るしかないかもしれません。

追記:

気がついたら代理店でも特価に切り替わったみたい。