Logic Pro : Garageband Instruments 挙動まとめ

160629 記事統合

Garageband Instruments

Logic Pro 9でいうとソフトウェアインストゥルメントのプルダウン中にGarageband Instrumentsというくくりがあって、シンセ系がなかなか良くて、たまに使っていたもんです。
結局のところ、ES2やEXS24用のいわば簡易版であって、それはトラックヘッダに示されるアイコンが「ES2」や「EXS24」などとなっていることからもうっすら察せられますかね。

Garageband Instrumentsを使ったトラックのソフトウェアインストゥルメントをそのままES2やEXS24に変更するだけで、音色を維持したままソフトウェアインストゥルメントを置き換えられます

さて、Garageband InstrumentsはLPXだとどのように表示されるか。
音源内容は再現してくれますが、レガシー音源として扱われるようになります
チャンネルスプリットに挿さったソフトウェアインストゥルメント名称を頼りにソフトウェアインストゥルメントを置き換えればなんとかなります。

(inst) alternative (LP9) alternative (LPX)
Emulated Instruments
Bass EXS24
Church Organ
Drum Kits
Electric Clav(inet) EVD6 Vintage Clav
Electric Piano EVP88 Vintage Electric Piano
Guitar EXS24
Horns
Piano
Sound Effects
Strings
Tuned Percussion
Voice
Woodwind
Tonewheel Organ EVB3 Vintage B3 Organ
Synthesizer
(inst) alternative (LP9/X)
Analog Basic ES2
Analog Mono
Analog Pad
Analog Swirl
Analog Sync
Digital Basic
Digital Mono
Digital Stepper
Hybrid Basic EXS24
Hybrid Morph EXS24

ちなみに、

レガシー音源とレガシーエフェクトを選択する

Logic Pro Xのチャンネルストリップ設定メニューを辿っていくと、通常インストゥルメントのリストには出てこないHybrid BasicとHybrid Morphが選択できるわけですが…。

Optionを押しながらインストゥルメントやエフェクトのスロットのプルダウンを開くとLegacyというメニューがあって、Logic Pro 9までで使っていたインストゥルメントやエフェクトが使えます。
個人的にDigital Basicなどの無粋なUIながら独特なサウンドになるのが意外と好きでよく使っていたのでした。

Digiwaveは使い回されてwavetableに

ES2のスクショの位置にあるのがDigiwaveという一種のwavetable。

ES2はLogicがまだEmagic社の頃に作られたソフトシンセで、とっつきにくさは否めないけれども、奥の深い設計がなされた秀逸なソフトシンセといえます。
LogicがAppleのものになって以降も(上に紹介したような)Legacy音源の扱いに落ちぶれることなく、今なおご自慢の逸品として誇られているとお見受けします。

Digiwaveの各波形は作曲家の三輪学さんのサイト(Table for all digiwaves in Logic Pro X Retro Synth and ES2 | Manabu Miwa’s Official Site)で紹介されているので、必要な方は見に行かれるとよいです。

以前も書きましたが、このES2のDigiwaveの音のtableが他のソフトシンセでも使い回されてるようで、少なくとも次に挙げる3つは同じtableから生成してるといえます。
マニュアルを細かく読み解いたわけじゃないので、もしかしたらどこかに当たり前のようにそれが記されているかもしれませんけども。

Digital Stepperについては、調べ中スクショのように設定しても時間が等分化されなかったのですが、3つのスクショを見てわかる(サムネイル状態だとなおさら一目瞭然)ように配列が一緒。
ここで2点。
1点目はこれ、96kHzの状態で鳴らしてスクショ撮ったのですが、ES2は上の帯域をExciterライクな手法で高域補間しているらしきのに対し、Digital StepperやRetro Synthは高域補間がなされずド正直な出音となっています。ただ、Retro Synthについては音色を多少犠牲にしてformantをいじれば高域を作ることはできます。
もう1点、ES2やDigital Stepperに見られる波形間のギャップはRetro Synthではinterpolation(補間)されています。もっとも、100個ものdigiwaveがwavetableに登録されていると、ちょっとノブを回すだけですごい勢いでindexが切り替わっていくわけですから、(ギャップによるガリゴリしたグリッチが避けられるとはいえ)interpolationの恩恵は感じにくいです。

僕がよく使うTone2 Electra2にもWavetableの機能がありますが、interpolationされてないのでindexを動かすとES2やDigital Stepperのようにギャップができてしまって、ちょっと惜しいですね。
※ちなみにこうしたガリゴリはSample & Hold風のサウンドとして逆利用することが可能。

Xfer Records Serumも音色エディット時に4種類のMorphという方式でinterpolationできます。
あと個人持ちのハードウェアシンセでNovation Mininovaは、スクショのようにエディター上でinterpolationの度合いが設定できてとても便利(他のNovation製品は知らない)。


Retro Synthはなかなかよくできていると思うのですが、上に挙げたようなEmagicがES2に注ぎ込んだ(良くも悪くも)気遣いが少々欠けていて残念だなと思いました。
個人的な希望を3点、話ついでに書き添えておきます。

  1. ユニゾン発音が可能になったのならばPhase SyncのOn/Offがほしい
  2. LFOのソース信号にノイズやSample & Holdがほしい
  3. Table Synthesisはオシレーター1と2で別なものを選択したい