Kilohearts “Phase Plant”

Synth Anatomyによると、Kiloheartsが新しく Phase Plant というシンセプラグインを2019年に出す見込みとのこと。

News: Kilohearts Phase Plant Synthesizer Plugin Teaser!
News: Kilohearts Phase Plant Synthesizer Plugin Teaser!

まだ何にも情報がなくて、MacとPCに対応ってことしかわからないらしい。

Kiloheartsってメーカー、名前は以前から知ってたのだけどあんまり詳しくない。
どういうソフトウェアを送り出しているかと試用版をごっそりインストールできるソフトをダウンロードしてみたら、Phase Distortionってのが既に自分とこにインストールされていたらしいのだけど、これはあれだ、試そうと思ったら急に忙しくなって試す間もなく期限が来てしまったやつです。

改めて、ザクザクと試してみてやっとわかったのは、メーカーサイトをぱっと見した限りだとわかりにくかったのだけど、要はシンプルでオーソドックスなプラグインエフェクト群をマルチバンド方式あるいは直列並列選んで結線して扱えるMultipassとSnap Heapがなかなか面白いのと、Sylenth1と似た感じで扱えるkHs ONEがよくできてるのと。
Xfer RecordsのOTT同様、Ableton Liveにおけるプラグインの扱いやすさを他のDAWで実現させるためのものって印象が強いです。

なので現段階では、そう作り込まれた多機能なソフトシンセよりも、どちらかというと軽量で扱いやすいシンセになるだろうって気がしてます。
名前からするとPhase Distortionっぽいけど、どうかな。

追記:だいぶ時間が経ってしまいましたが試用版をDLしてみました。わかりにくいのですが、価格表示の右側のプルダウンにTrialのダウンロード選択肢があります。
使ってみた感想としてはサブトラクティブ(一般にいうアナログシンセ)、FM、ウェーブテーブル型で、Kilheartsの数あるエフェクトを3系統分、好きなように配置してサウンドデザインできるシンセで、音は悪くない。コントロール性はUVIのFalconっぽくややマニアックな感じがしつつなかなかイイのですが、重い。
ユニゾンが8音まで、ポリ数が64までで、これが単純に掛け算なのかまでは確認しなかったのですが、これをフルの設定にするとCPU使用率がぐんと跳ね上がり、マシン次第では他トラックどころかPhase Plant単体ですら鳴らなくなります。
ユニゾン発音は今どき多くのソフトシンセが搭載する基本機能と言え、たしかにウェーブテーブルでのユニゾン発音は重くなりがちなのですが、たとえば同じウェーブテーブルの仕組みで10音までのユニゾンが可能なTone 2 IcarusやフリーのVitalと比べても断然重いので、導入しようというのはかなり抵抗がありますね。