KeepForest “Appex – Modern Trailer Guitar” – 渾身のメタルサウンド

KeepForest “Appex – Modern Trailer Guitar”

先日、類似製品的な話題で取り上げたKeepForestのAppex – Modern Trailer Guitar。
セール期間ギリギリなレビューになって申し訳ないですが。

情報

  • 要Kontakt Player 8
  • 5.5GB
  • 定価$299、イントロ価格$219

APPEX - MODERN TRAILER GUITARの詳細情報ページ
KEEPFOREST社製 ソフト音源 「APPEX - MODERN TRAILER GUITAR」の製品詳細情報ページです。

機能、操作性

大まかには先の記事で記した通りで、凝ったら凝っただけイイ音が出る、という印象です。

KeepForest製品はある意味で必要以上に音の迫力があって、好きな人にはたまらないクオリティではあります。しかしながら今ひとつインターフェースに馴染みにくいのも事実で、メインパネルは辛うじてわかるとしても、特にわかりづらいのが内蔵シーケンサーです。
インターフェースの表示スペースが狭いとかいうのは言い訳になりません、同じ大きさでもわかりやすく表示している競合他社はあります。内蔵シーケンサーは、これまでの製品での経験が活かされ、機能としては非常によくできているのですが操作が独特で、大量に配置された小さなボタンが把握しづらかったり、場合によっては予想外の動きをしてしまうため、結構ストレスが溜まります。また必ずしもアンドゥが備わっているわけではないので作り込みプロセスが危なっかしい。そのわりには、各スナップショット(プリセット)におけるシーケンサーの占める役割がかなり大きい。
違う解釈をすると、プリセットの設計レベルがおそろしく高く、作り込む必要がないならば、収録された内容は充分の出来です。微調整が難解なんです。もしも英語が苦でないなら、動画解説をご覧になることをお勧めします。

音色については、まだざっと試しただけですが、Kontaktの内蔵エフェクトだけでこんだけの音が出るかね、と驚くくらいには出音のまとった雰囲気がいい。
それも決してワンパターンな空気感ではなく、エフェクトプリセットを切り替えると大きくテイストが変わります。Heavier 7 Stringsのメタル調の出力音色に当初は驚いたものですが、Appexの出力は、しっかり歪みつつも、もっと輪郭がクッキリしています。

全体的に

KeepForest製品全体における傾向というか欠点が2つほどあり、1点は画面が暗すぎること。近年はDAWのウィンドウデザイン自体に暗い傾向があるため、ディスプレイの明度を調整するといった解決法がある(ほかのプラグインソフトの画面が明るくなり過ぎる可能性はある)ものの、多くの場合、Kontaktインストゥルメントの背景画像は一枚絵を分割して再配置するのが基本でしょうから、ならば一枚絵の時点で(画像のコントラストの)ノーマライズを行っておいてほしいところです。Kontaktの設定としてインターフェースの明度を調整する機能があってもいいですが、十中八九そんな機能は搭載されないでしょう。

もう1点、原文マニュアルが言葉足らずだったり、間違いが多いこと。これまでマニュアルの翻訳をいくつか担当させてもらいましたが、早い話、NFRいただいて逐一実際に動作をチェックしながらでないと、「どこにそんなボタンある?」「急にどうした?」「その数字どこから出てきた?」ってのが非常に多い。
いま現在、Appexに関しても(動作を確認しつつ)最優先で翻訳してる最中なので、まだ2,3日かかるとは思いますが、日本語マニュアルを手に入れられたほうがいいと思います。