Keep It Sample “Reggaeton Vocals” ポルトガル語ボーカル…にちなんで徒然と

Keep It Sample "Raggaeton Vocals"(Loopmasters)
Keep It Sample “Raggaeton Vocals”(Loopmasters)

この日記でサンプルパックの新着を扱うことはほぼないんですが、思うところあって、Keep It Sampleの “Reggaeton Vocals” がリリースされたお知らせ取り上げます。
標準は£かな。£22.95で、スクショでは日本円で¥3,365になってますね。
Sonicwireにはまだ見当たりませんが、Keep It Sample製品の取り扱い自体はあるみたいなので、近々リストに並ぶでしょう、たぶん。

表題の通り、非常に珍しいポルトガル語のボーカル素材です。
はて、Reggaetonってポルトガル語圏だったか…と思ったりもしますが。
とはいえラテン系の歌詞って、内容はわかんないけど響きが独特でいいですよね。
英語にはほとんどないエ段の長音に何か気持ちが引っ張られます。

Loopmastersサイトで扱われているボーカルのサンプル素材にポルトガル語のものがどのくらいあるのかというと、

"Portuguese Vocal"の検索結果(Loopmasters)
“Portuguese Vocal”の検索結果(Loopmasters)

これがこの世の全てではありませんが、少なくとも新着 “Reggaeton Vocals” を含めた2つだけ。画面下に見えてる2つは広告。
“Reggaeton Vocals”が気に食わなかったときに、じゃあ、もう1つの”Latin Acapellas”(元来はA Cappellaの綴りが正しいようだがAcapellaの表記も定着してる)をいま買って使って古くないのか。
知らない方向けの入れ知恵になりますが、概してこの手の製品のリリース日は製品ページに記されていず、購入して始めて知るか、もしくは購入前にこういう(Wayback Machine)のを見て大まかな判断をするんですね。それで、これによると2015年には既にLatin Acapellasがあったっぽい。
2015年の素材をいま使えるかどうかは…製品の古さ云々より、結局使う人の腕とアイディア次第ではあるでしょう。

ポルトガル語でのボーカル素材が少ないってことはブラジリアン(サンバ、ショーロ、ボサノヴァ, etc.)テイストのものを作ったり、そういう色を声ネタでどうにかしようというのも厳しいってことになりますね。
首都圏なら友達の友達くらいにポルトガル語を話せて歌える人くらいすぐ見つかりそうですけど、地方だと…うーん、友達の友達の友達の友達くらいでならいるかもしんない(でも東京在住とかねw)。

スペイン語のボーカル素材をついでに見てみると、こっちはもう少しだけ多い。

Spanish Vocalの検索結果(Loopmasters)
Spanish Vocalの検索結果(Loopmasters)

日本ではからっきしですが、あちらにはラテンの大きな市場があります。だけど、それにしちゃやっぱり少ない。
でもそもそもボーカルサンプルのリリースってこの10年くらい相対的に減ってそうですし(それ以外が暴力的に増えてる)、トラックメイカーがリミックスでのし上がってくパターンを考えると、需要としてはこんなもんかもしれない。

ちなみに、スクショの上段から3つ目にあるLinguistics By None Like Joshuaには日本語のボイス素材が入ってるようですが、中身は確認できてません。


コメントをいただきました。
下記の動画でNone Like Joshuaの日本語ボイス素材について扱われているようです。

きわめて断片的な日本語の単語が幾つかのバリエーションで収録されているようです。正直、これをゲットして「やったー!」って人あんまりいないような気がしますね。
None Like Joshuaは、公式サイトを見るとどうもNaruto(アニメ)をはじめとしたサブカル好きのラッパーのようで、多少それを通じて日本語を知ってるのかもしれませんが、それにしてはちょっと…って印象が拭えません。
こうした素材集は、効果音ライブラリーを含め、日本語の扱いってあんまり良くない。僕が知っているのでは、日本のとあるレストランの環境音として効果音ライブラリーに収録された素材が、その素材を販売するメーカーとその代理店との会食風景をそのまま隠し録りしたものだったことがあります。なんか聞き覚えのある声だなと思ったら、知っている人物の声でした。
MasterbitsのRapsodyだったかな、古くて廃盤になってしまったサンプリングCDにも日本語のラップが収録されていて、そっちはかなり長いフレーズだったような気がします。ただ、ここには書けない内容(たぶん英語のラップを直訳したんだと思う)を外国人ラッパーがカタコトで喋ってるんですよね。
いずれにせよ、日本語もそうですし、英語以外の素材って令和になっても相変わらず品薄なのです。