iZotope “Stutter Edit 2” ちょい使ってみた

OutputのThermalの評価版ほしい!と言ったらStutter Edit 2のデモ用シリアルナンバーをいただきました。いやいやいや、iLokあるし、要らんねん…。
ということで、予定には無かったんですが Stutter Edit 2 の動作確認など。

Stutter Edit 2 & Creative Suite 2の販売を開始 - iZotope Japan
Stutter Edit 2 & Creative Suite 2の販売を開始 – iZotope Japan
Screenshot of www.pluginboutique.com

iZotope “Stutter Edit 2”(Plugin Boutique)

Stutter Edit 1も実はうちで使っていて、この手のギミック用のユーティリティ(後述)の中では制御手法がいちばん洗練されてますよね。
Stutter Editの名に見えるように、「音を細切れにする効果」(プラグイン・エフェクト 「STUTTER EDIT 2」 | SONICWIRE)を中心にデザインされ、そこに逆再生やらフィルターやらディストーションやらを掛け合わせてバリエーションを作っていき、そうしてできた幾つものパターンをMIDIキーで切り替えていく、そんな構造になってます。
再三の説明になりますが、Logicではエフェクトプラグインに対して直接MIDI信号を送れないので、MIDI制御エフェクトとしてインストゥルメントトラックに挿し、エフェクトをかけたいオーディオトラックをサイドチェーン入力に指定して使うことになります。

新しく加わったComb、Chorus、Reverbモジュールの出来はいいですし、エフェクトの順序を変えられるようになったのも便利ですし、いま定番となりつつあるカーブエディタを搭載したのもすごくいい。
まだ精査しきれてはいませんが、レイテンシーの計算も正確になったと思われます。

iZotope "Stutter Edit 2"
iZotope “Stutter Edit 2”
iZotope "Stutter Edit 2"
iZotope “Stutter Edit 2”
iZotope "Stutter Edit"
iZotope “Stutter Edit”
iZotope "Stutter Edit"
iZotope “Stutter Edit”

2で初めて知って導入を検討されてる方には「面白いソフトですよ」と言えるのですが、1を使ってた身としては正直、革新的な進歩を感じられず。
1のときに決定的に「あかん!」と思ったのは、元音源の小節途中からを切り出してバッファに置くことができなかった点。
できそうに見えるのにうまくいかず、Minimal Techno系のDJギミックが好きな自分は少しガッカリした覚えがあります。
ワンコードではない、特にたとえば2拍ごとにコードが変わるようなループだと急激に制御しにくくなるのも難点ですね。
そうしたメタ的な部分が克服されるといいんですが。

キーアサインの状態(iZotope "Stutter Edit 2")
キーアサインの状態(iZotope “Stutter Edit 2″)
カーブエディタでは⌘押しながらでグリッドOnになる(iZotope "Stutter Edit 2")
カーブエディタでは⌘押しながらでグリッドOnになる(iZotope “Stutter Edit 2″)

10年経って最新環境できちんと動くよう手が入れられたのは大きいのですが、うちじゃ1が健在(使ってはいない)であり、1には備わっていた地味に便利な「Generator」も見当たらず、2にせねばならぬという切迫感は覚えません。
Logicの最新のアップデートで、それなりに楽しめるRemix FXも導入されましたしねえ。Remix FXよりももっと突っ込んだもの、がっつり制御できるものが欲しいってことであれば、現段階では最良のツールと言えます。

蛇足ながら、今はアイソレーション時代のDJライブストリームが流行ってもいるので、制作用ってよりライブでの面白ギミックとして導入するほうが面白そうかなと個人的には思ってます。

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なお、まあまあこれに似た効果が得られるものとしては、だいぶ古いものも含めて挙げると、こんなとこでしょうか。

Effectrix is a professional and versatile multi-effect sequencer. The palette of algorithms spans from refined classics like loopers, vinyl effects and stutters over to modulated madness. Each effect has two modulation tracks, which can be drawn by hand, controlled via LFO, envelope follower or external MIDI hardware.