Exp DSP “Exp Filtertable” Mac対応β版

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Exp DSP “Exp Filtertable” Mac対応β版

以前、Windows VSTオンリーとして紹介したExp DSPのExp FiltertableがmacOS対応するみたいで、現在ベータ版が配布中。AUv2、VST3、CLAPに対応しています。

インストーラは恒例の右クリックから「開く」で、デフォルトではVST3とAUのチェックが外れているのでチェックを入れてインストールを進めましょう。Logic Proでもきちんとロードされました。

ただ、Logic Proではマウスによる操作がどうも拒否られるようでチェック断念。
Ableton Live 12とVST3との組み合わせでは快適に動作しました。
初見では何をしてよいのかわかりませんが、まずは画像を左上にドラッグして、左下のPosition値を変化させることで右上のグラフに影響が出ればOKで、もし何の影響も出てこないようであれば順にFrequency, Gainと値をいじってみるといいでしょう。CrossoverとかSmoothingとかはもっとあとの話。
大きな影響を与える画像は、やはり予想通り明度差の大きいものであり、美しい画像なんかは逆効果。Filtertable内にもノーマライズ機能が備わっていますが、ガチでやるなら画像処理ソフトを使用したほうがいいのかも。


こういった仕組みで個人的に価値を感じているのは、画像と音の共感覚的な部分は言わずもがなとして、複雑なフィルタリング処理を時間経過とともに図像としてシンプルな方法で記録できるということ。記録性というか、履歴性というか。
縦軸、横軸の設定やスケーリングを、入力サウンドに対してピッタリ合わせるのは至難の業ではありますが、それが可能になった上で行える複雑で的確な処理にちょっと期待してしまう部分があるんですよね。リストアとクリエイティブとの境目または両立の形で。
たとえば、2つのベルフィルタをそれぞれ低域と高域からスウィープさせていったときに、ちょうど交錯する箇所では効果が倍増してしまうわけですけど、それをさせないフィルタリング操作がこの手法なら可能。時間軸に対してぼかしをかけることも可能なわけで。