Excite Audio “Motion: Dimension” – いわばダイナミックディレイ

Excite Audio “Motion: Dimension”

Excite AudioからMotionシリーズの二作目と見られるMotion: Dimensionがリリースされています。

情報

  • Windows, macOS対応
  • VST, VST3, AU, AAX, スタンドアローン
  • 定価$79、イントロ価格$49、Lite版定価$49、イントロ価格$29(Plugin Boutiqueで表示価格が違う理由は不明)。
  • RTO、Liteからのアップグレード、Motion:Harmonicからのクロスグレード、バンドル版などあり

結局何なのか

動画を見てもよくわからんので、トライアル版を…と思ったら、Excite Audioから直接NFRを頂戴できましたので、そちらで試してみましょう。

簡単にいうとダイナミックなディレイ、リバーブ。
ディレイ、リバーブのパラメータを画面内の6つのドットに割り当て、フォーカスを移動することでパラメータに動的(ダイナミック)な変化を与えるもの。で、フォーカスには引力または斥力を定義することができ、それに従って各パラメータが変化します。また、このフォーカスの軌道を描くことができ、結果として、エフェクトに穏やかな、あるいは過激な変化が与えられるということになります。

仕組みがこう、マクロ、引力/斥力、軌道と三重構造のようになっているため、どのように使うとどのような効果が得られるのか、あるいはプリセットの動作のこういうところを変えたいがどこを調整していいのか、習得には少々時間がかかるかと思います。
が、ユニークなプリセットが豊富に取り揃えられているので、当面はあれこれ試して凌ぐのが現実解かと思います。

負荷?

基本、この感じのエフェクトはよほど画面効果が凝っているのでなければ高負荷にはなりにくい。ただ、Mac Siliconの何らかの独特な挙動かもしれませんが、プラグイン画面を非表示にしたほうが負荷が若干高まるなど、不可解に思う場面もないではなかった。一時的なのかな。
それを差っ引いて負荷を見るに、んー、それでも一般的な空間系エフェクトより少し負荷が高めですかね。支障ないレベルですが。

機能、操作感

もちろん慣れればどうってことないのですが、理想としては初めて触るその日から使いこなせてほしい。そして、その気持ちからすると掴みにくさが少し際立つ印象。
コントローラ群についてはマウスオーバーでツールチップが表示されるので、英語が苦でなければ別段困りはしないのだけれど、ポイントとなる6つのドットや軌道の意味するところはイメージじゃわかっても操作の仕方が初見で掴みにくそう。
画面効果というかビジュアル部分を前面に押したい気持ちは十分わかりますが、ちょっと「マウスオーバーで表示」の仕様に依存しすぎかなあとは思いました。


とはいっても、製品としては面白いですし、作り込みの醍醐味もあります。
現状英語版ですがマニュアルもありますし、面白いことが好きな人には興味を惹くシロモノじゃないかなと。