AudioThing “SX1000” – 個性的OR無個性?

AudioThing “SX1000”

ニッチな製品を好んで開発するAudioThingから一見ふつうのアナログシンセのソフト音源、SX1000がリリースされています。

情報

  • Windows, macOS, Linux対応
  • VST, VST3, AU, CLAP, AAX, スタンドアローン
  • 定価$19.99、イントロ価格$12.99

動画を見るとすごそう。デモンストレーション動画で見せる演奏スキルが販売促進につながる、そんな説得力がありますね。

このエミュレーション元となっているJen Synthetone SX1000というのは、寡聞にして存じ上げなかったのですが、Sound on Soundマガジン、およびその記事を執筆された方の個人ブログによると、痒いところにギリギリ手の届かない色々惜しいシンセだったらしい。

Jen Synthetone SX1000 [Retrozone]
Some cheap monosynths from the '70s and '80s are now highly regarded and hugely expensive second-hand buys. Not so the Jen SX1000 which, says Gordon Reid, is an unjustly neglected nugget of synth history.

とはいえ、最低限必要な機能は揃っているように思え、どちらかというと無個性に近かったのかなと思います。

不足する機能を補うものとして、ベロシティ対応、ポリフォニー化、サブオシレーターの追加、レガート対応、EGの追加、ピッチベンドやモジュレーションホイール対応、アルペジエイター搭載、と随所にわたって手を入れたらしい。
逆に言うと、これらがないシンセはオシレーターそのものに近く、もともと安価でアナログシンセを一般に普及させる目的で開発されたものであるなら、宜なるかなという感じ。
これらを搭載しないオリジナルシンセが無個性なのか、それともこれらの機能を搭載したせいで無個性になってしまったのかは意見の分かれるとこかもしれない。


👹💨 🫘🤽‍♂️