Audio Damageが新しくリリースしたのは表題通りニューエイジテープマシンとでもいうべきループマシン Enso 。
日本語の「演奏」を意味する…わけではなく「エルニーニョ南方振動(El Nino Southern Oscillation)」を示すと思われます。
作者(だよね、たぶん) Chris Randall が40分に及ぶ機能紹介動画を上げてます。
うん、長い。
Ableton Liveをふだん使っている人ならば、その純正Looperプラグインが多機能になったものと考えると伝わりやすいかと。
何かとAbleton Liveの機能を取り出したようなサードパーティのプラグインを多く見かけるわけですが、やっぱりその「デザイン的思想の機能」が魅力的なんだと思います。
よくAbleton Liveの開発者も文句を言わないもんだなと感心。
実際、Logicをもともと使っててOTT便利!って言ってて結局Liveに乗り換えて極楽を堪能してる人もいますからね。
Ensoの基本機能としてはさほど驚くような部分ないものの、PLAY SPEEDとREC SPEEDの箇所を絡めて仕込むとけっこう奇想天外なことができそう。
僕自身はこの手の”逆再生を含めた再生スピードの変更”を頭の中で想定して組み立てていくのが大の苦手で、「今、逆再生中だっけ。2拍目を選んでるから逆再生だと3拍目?」ってすぐテンパってしまうので、DJやライブループなんてまずできないタイプなんですが、得意な人にとってはインスピレーションの元になるんじゃないでしょうか。
といっても、正直面白みとしてはそこが限界かな。
たしかにここをいじってさらにリバーブもエコーも利かせてアンビエント・ミュージックを紡ぐことはできると思うのだけど、ネタが尽きるのは早いかもしれません。
またエフェクトとして搭載されているテープライクなサチュレーションやフィルター、コーラスも重要度としてはそんなに高くない。
そう考えると、イントロダクトリープライスとはいえ$59はユーザーにとっちゃ少し割高な気がします。もちろんプラグインとして仕立てた労力を考えると安いと思いますが。
なお、iOS版は$5.99とさらにお安いので、ある種の外部機器として使う手もありそう。