Arturia “MiniFreak V” ソフトウェアとして出現

Arturia - MiniFreak V - MiniFreak V
Arturia – MiniFreak V – MiniFreak V

2019年初頭のNAMMでMicroFreak、翌年9月にMicroFreak Vocoder、昨年10月にMiniFreakと発展してきたシリーズに、本年(本来ならNAMMが開催される時期でしょう)、バーチャル版といえるMiniFreak Vが登場しました。日本語ページはこっち(Arturia – MiniFreak V – MiniFreak V)。

Arturia now lets you choose hardware, software, or both for its synth: MiniFreak V tested

ハードウェア所有者はV版をフリーで入手可能。新規導入であればイントロ価格$99となっています。Arturiaとしてはソフトウェア版を作りデモ版を提供することで、よりユーザーにMiniFreakのサウンドに接しやすくしている、ということになります。今どきらしいイイ手法です。

ArturiaのFreak系列やBrute系列は今までピンと来なかったためスルーしてきたのですが、試してみるとモジュラーシンセコンシャスにModulationの活用方法をしきりにアピールしてくる感じがすごく楽しい。今さら言うことでもないんでしょうけど、シンセ好きなら触ってる間にすごい勢いで時間が過ぎていきます。
なぜここまでの構造を作っておいてモジュラーシンセの形で押してこないのかと思う方もおられるかしれない。でも自分には刺さりましたよ。
ポリグライドモード、シーケンサー、マルチセグメントLFOなどなど興味深い機能以外に、可視化の妙を感じられるボイシング、スケールなど。この機会にデモってみるだけでも少し視野が広がります。

情報

  • Windows, macOS対応(Silicon対応)
  • AU, VST3, AAX, VST、スタンドアローン対応
  • 定価$199、イントロ価格$99

実際のハードウェアとソフトウェアとで「シームレスに同期」とされるもう少し具体的な内容はMiniFreakハードウェアのほうのページ(Arturia – MiniFreak – MiniFreak)に記されています。日本語には…訳されてない?

たしかに、複数同じハードウェアを購入したり昔のようにオーバーダブする(それも面白いんだけど)よりも、複数重ねるならソフトウェアのほうがやりやすいですし、他シンセとのレイヤーも単純で、メリットは大きそう。

ハードウェアであること、ソフトウェアであることはいずれも選択肢の一つであり、別に互いに交わらないものじゃないですね。共存、併存、(あるいはあえて交わらない)、といったレベルで思惑を巡らすことでもっと面白いものが作れるようになるはず。
「ソフト音源離れ」みたいなこと言ってないで、選択肢が増えたくらいに思っとくほうが精神衛生的にもよさそうです。