AI Music Detector

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Qosmo “AI Music Detector”

Qosmoが、AIによって生成された音楽を検出するAI Music Detectorの提供を開始したとのこと。

Qosmo – AI Creativity & Music Lab
Qosmo AI Creativity & Music Lab is a Tokyo-based collective consisting of AI researchers, engineers, artists, and designers, working on expanding human creativity using AI and exploring unknown music. We develop art/music works based on research results, engage in R&D activities with client companies, and develop/provide unique AI products, and more, all with a global and unique approach.

下の記事にも関連しますが、比較的簡単に手間を省けるようになってしまった現在、正真正銘性(authenticity)を脅かしかねない”ノイズ”の許容にも限度があるのですよ。

これはアーティストの正当な利益を脅かし、音楽文化全体の健全な発展を妨害する懸念があります。

Qosmoが提供開始したAI自動生成音楽検知サービスの全貌とは – Music Jocee ニュース

正当な利益、音楽文化全体の健全な発展はもちろんそうなのだけど、変な話、バックアップや別本、写本もなく実体しかない音楽の”正史”に、捏造のような汚れが直接混入してしまうのは個人的にも居た堪れない(むろん、ここで言ってるのは、なりすまし曲のことね)。
勢い任せで付けられた汚れを削ぎ取って原状復帰させるコストってとんでもないので、やらかす輩を特定して負担させるのが妥当と思うのですけども。

画像生成AIの界隈をここしばらく傍から見てきて、当初はアレもできるコレもできる、悪ノリや絨毯爆撃的な興味深い時期もあったけれど、鑑賞者サイド側に飽きが出始めたのかやや下火になったように自分の目には映っています。
もちろんこういうのは波があって、新しく面白い使い方が編み出されてまた一度盛り上がったりもするのだろうけど。そうして揺れて揺り戻して、消えるか定着するかのどちらか。
AI生成画像で間に合う領域と、そうでない領域とのギャップも見えつつありますし、もう少し言っちゃうと、AI生成画像で間に合うと思っていながらロクに成果のチェックもできずアラを残してしまうようなビジネススタイルとそうでないビジネススタイルとのギャップも見えてきます。

生成AIの広告が流れるたび思うこと→「まともに広告費も使えないサービスなんだな」
広告イラストがすごい勢いで生成AIに置き換わっていくのを眺めていると静かな怒りが沸いてくるんですけど、それは生成AIの開発者やプロンプト入力者への怒りというより、「なんだお前ら、偉そうなこと言ってたくせにその程度のイラストで満足だったのか」という広告主や代理店への怒りだったりします。

上の記事ではアレルギー反応的なコメントを省いて読むべきでしょうけども。

おそらくAI生成による音楽の方面でも同じようなことになるんじゃないですかね。AI Music Detectorは、なるべく汚れを混入しにくくして、AIを有益なものとして活用するためのツールの一つと考えるべきなんでしょう。