クリックに頼るべき5つの理由という記事

先日に続き、Graham Cochrane。5 reasons you should record to a click track という記事。

5 Reasons You Should Record To A Click Track - Recording Revolution
5 Reasons You Should Record To A Click Track – Recording Revolution(https://www.recordingrevolution.com/5-reasons-you-should-record-to-a-click-track/)

要点は次の5点。

  1. 演奏者同士のタイミングを一致させる目的
  2. くさびを打ったお蔭で、編集点が容易にわかる
  3. ディレイなど同期に関わるエフェクトのワークフローが簡単になる
  4. ループベースの音楽に使ってもらいやすくなる
  5. 演奏スキルが上がる

ちなみにGraham自身、別の動画で見られるように歌は上手いし演奏もできるため、エンジニア側だけでなく演奏者にも配慮したこうしたリストになっています。

「クリックを使わないお蔭で勢いがあっていい」という考えもありなのだけど、訓練せずにいていいとはなかなかならない。
クリック使わずにいっせーのでレコーディングしたものにたとえばどうしても一部の演奏内容をパンチインで直そうとすると演奏者もエンジニアも実はかなり大変。そこだけ空気が変わっちゃうんですよね。
あるいはクリック使わずにドラムだけレコーディングしたものに他のパートを乗せていくときも、せーので演奏した場合と比べてグルーヴが劣ります。
そうならないように感性をすげー鍛えるってのも、特技としては決して悪いものじゃないと思いはするものの。

ちなみに以前、Snarky PuppyのLingusを採譜したときに記事に書いたのですが(冗長かなと思ったので今は文章を削除してある)、彼らはクリック聞かずにいっせーのでレコーディングしてますね。べらぼうに上手いから。
一方で、#VFJams LIVE – Benny Greb…とクリックの話の記事ではクリックとグルーヴとの狭間で起きる噛み合わなさについて少し触れました。

相手によりますが、エンジニア側からクリック使ったほうがいいとゴリ推してもなかなか伝わんないんで、経験浅い人に対しては、クリック使えばこんなによくなるよって最好例を示してあげられないといかんかもな、とは思います。

ループベースの音楽に使ってもらいやすくなるってのはナイス視点。
トランジェントによるタイムストレッチが充分に発達していなかった頃、BPMを上げたリミックスを行う際に、人力でボーカルを音符ごとにスライスするという手法が見られたのをふと思い出しました。もちろんピッチシフトによって丸ごとBPMを上げる手法を取る人もたくさんいました。
意外と昔の音楽ってテンポが安定しているようで安定していません。極端にテンポが変わる人もいます。彼らの音楽をリミックスや素材として使おうとすると、今は少し手間がかかるだけで済みますけど(Ableton LiveやStudio Oneは一発でできるか)、それまではえらく大変でしたね。

Grahamが仰るように、20年は言い過ぎですけど、ここ数年の音楽は打ち込みベースというかループベース。
お蔭で、少なくとも海外ではリミックスやマッシュアップの形で火がつくこともありました。

ただ、こういうのって揺り戻しみたいなのがよくあるんで、これから急にルバート気味の音楽が蔓延る可能性も今後無いわけじゃなくて。
いずれにせよ、なるべくあらゆる状況に対応できるように自分の思う正解以外を無視しちゃわないようにしないといかんのでしょうね。

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