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【レビュー】oeksound “Soothe”

New Music Gear Monday: Oeksound Soothe Audio Processor Plugin

Bobby Owsinski氏の紹介するoeksound Soothe

soothe

動画を見てもしばらく何のこっちゃかよくわからず。解説によると、こういうことだそうだ。

もともとボーカル処理が目的で、ワールドクラスの処理を手軽に実現するもの。
旧来のEQと違って、入力されたオーディオの周波数をもとにゲインリダクションを行う。これにより問題の周波数を人力でノッチ処理する手間を省ける。周辺の帯域には影響を与えず適切なタイミングで適切な場所にだ。
たとえば、こういう問題を解決できる。

  • 過剰な摩擦音
  • アコギやウッドベースのキュッというノイズ
  • シンバルの過剰な金属音
  • 明るすぎるギター音やピアノ

ターゲットとなる帯域をGUI上で定め、レンジと感度(スレッショルド)を調整すると、処理される様子がグラフに示される。うまく収められるよう、時には過剰に調整し、驚くようなサウンドを得よう。
デルタトグルで別のシグナルが表示されるので、除去される成分を聞いて確認することができる。徹底的に調整するためのものだ。
oeksoundは「不自然さを最小限に抑えるのに数年かけた。sootheはプリリンギング[1]やクロスオーバー[2]、さらにはダイナミックEQとマルチバンドコンプによって発生する不自然な効果と無縁になるよう仕上げた。解像度を高めたりオーバーサンプリングも活用することで自然なサウンドに処理できる仕組みだ。」と語る。

簡単に言うと、冗長な成分や、聴感面で問題のある音成分を気付かれないように間引くもの。
そう書いちゃうとMP3の圧縮技術みたいでもあるけども。

OEK sound "Soothe"

OEK sound “Soothe”

つまるところ、中域から高域にかけての成分を解像度や深さを細かく設定可能なダイナミックEQ
右側に表示されるパラメーターは、黒と白の2点とで帯域を狭め、残る3点はバンドウィズスが0.2〜6.0までの間で利くパラメトリック。
左端にあるのが利きの強さ(強すぎるとマイクが壊れたような歪み方になる)と細かさ、あとSelectivityの働きが今ひとつピンと来ないうえコレって解説が見当たらないので類推になるけど、既定値を超える入力があった場合に同じように音量が増加する成分をも同様に抑える機能かと思われる。

  • 曲自体、抑揚が大きいなかでの歌
  • 歌い手の声域面の問題(生理学的な面)で抑揚が大きくなった歌
  • 声域とマイクの特性との相性の面で音量差が大きくなった歌

これらはレコーディング時に入力レベルを調整したり、コンプのスレッショルドや入力をオートメーションさせないと、デジタルデータとしては情報が飽和したりベチャッとしたりして、心地よさを損なってしまう。
そういったケースで声色を維持したまま半自動で音量調整するのがSootheの基本機能と思われる。
声色を維持したまま…だから、先の動画でデモンストレーションを聞いていてもよくわからなかったのは、それこそが効果だからってことなのだろう。
実際に削れる成分をチェックできるのがdelta。つまりモニタリング。

当然ボーカル以外にも活用できて、弦楽器のノイズ軽減をはじめ色んなことにお役立てくださいってところか。

2,3年前、海外のチュートリアル記事/動画で摩擦音以外にDeEsserを用いる例が立て続けに上がって、そのときにはふぅ〜ん程度の感想だった。
この半年ほど、抑揚の大きな曲やオケの分厚い曲、逆に極端に薄い曲、コーラスの厚い曲のミックスをする機会が多く(ミックスエンジニアじゃないので断るべきなんだろうけど)、どうしたもんかと調べたり試したりする中でふと思い出して実践してみたら、たしかに非常に有効に機能した。
そこで、もっと活用を考えねばと思っていたところだった。
DeEsser自体はそんなに細かく設定できるものでもなく、一律と言えば一律なので、Sootheのようにほぼリアルタイムに半ばブロードバンドノイズリダクション的に、かつダイナミックに機能するものはかなり魅力的に映る。
底力のあるボーカリストの歌の自然さをキープしたまま、なおかつアレンジ面で遠慮することもなく音楽を届けられるならそれに越したことはない。

活用しどことしては、歌い回しが細かいためガチで作り込みたい音楽や、音量調整の難しいボコーダー、あとボカロその他の合成音声にも便利だべなと思う(ちなみに今まではピッチをわずかにシャープさせることで聞こえ方を調整してた)。

現在バージョン1.0.7で安定版にはなっているけれどもまだまだこの手法は奥深そうなので、他社からも同じようなあるいは輪をかけて先進的なものが登場するんじゃないかと期待している。
ただ、やはり実際にこの問題に直面した経験がない限り、機能がわかりにくそうに思うので、少しだけ評価は抑えめにしておきたい(期待値も含む)。

操作性 ★★★★☆
レスポンス ★★★★★
音質 ★★★★☆
  1. [1]【参考】Linear phase “pre ringing” audio examples? – Gearslutz Pro Audio Community
  2. [2]【参考】Audio crossover – Wikipedia

カテゴリー:プラグイン, ミックス

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