Kontakt 周りのメモ

簡易なサンプラープラグインというのがMacにはなかなかないので、サンプラーを多用する作風の人には DAW からして Cubase も Logic もお勧めしていない自分です。
Kontakt はあくまで市販のものを鳴らす用って人がほとんどだと思うし、スクリプト書いてまで音源を仕上げようって人には今のところ一人も出会えてません。ええ、自分もやりません。

DAWに搭載されたサンプラー機能つれづれ

Cubase のサンプラー機能は言わずもがな。
Logic のサンプラー機能である EXS は決して不便というわけではないのだけど、2点不満があって、1つはお手製の音色パッチを作ってシステムに保存する際の妙な待ち時間がいただけないこと(環境によるかもしれない)、もう1つはこの待ち時間を回避するために音色パッチをプロジェクトのあるディレクトリに保存するようにしても、その後の制作で音色を流用しようと思ったときに案外リーチしにくいこと。
一応ですね、 Finder 等での操作同様、 Logic の「すべてのファイル」にプロジェクトフォルダを Finder からドラッグしてくるとディレクトリ瞬間移動できるのですが、”あのとき使った何だかいう曲のあの音色”っていう漠然とした記憶を辿るしんどさは軽減されません。制作記録を一元管理していても制作活動歴が長ければそれなりに膨大な量のバックアップがありますんでね。
そこで、作った音色パッチを保存するときにはそれを使った曲のタイトルを付けて保存することで多少しんどさを軽減してますけど、抜本的な対策になってない気がします。
あとは Finder のマイファイル機能がいずれカスタマイズ可能になってくれることに期待します。

Mac の VST が Windows の VST と別物ってのはもはや言うまでもないことで、このMacのVST、それにAUを合わせてもフリーで使いやすいサンプラープラグインというのは見たことがありません。
Apple 謹製の AUSampler も何だかよくわからない代物ですしね。
だからそれも踏まえて、Macでという前提の時点で、サンプラー多用する作風の人はAbleton Live一択になってもむべなるかなと。

KVR: Free VST Plugins, VST3 Plugins and Audio Units Plugins (AU) for Mac OS X Sampler

KVR: Free VST Plugins, VST3 Plugins and Audio Units Plugins (AU) for Mac OS X Sampler(Mac + (VST OR AU) + Free + Samplerでの検索結果)

Kontakt のEGリリース

以前 Native Instruments の Absynth のEGリリースが美しくない的なことを書いた気がするのだけど、最近自作音色を作るのに毎日のように使っていたKontaktのEGリリースも冷静に聞くと美しくないですね。
NoteOff をトリガーとしてサスティンペダルのノイズや共鳴音を鳴らすピアノのような音色だとEGリリースが美しくなくても問題ないんでしょうけど。
どうも指数/対数(音程、ベロシティ、音量など、音の世界は指数/対数が基本)な減衰に聞こえない…。

Kontakt いじりのメモ

あとはもろもろメモ。

  1. 既述だが、先に空のラックを作って、上のスクショでいう緑のところにドラッグしてくるときホールドしたまま枠内を上下することでゾーンの広狭を操作できる。
  2. 上のスクショでいう緑囲み2つ目の Source モードはデフォで DFD (メモリ消費を軽減する仕組み)になっていると思うが、 Sample に変更すると、 NoteOn トリガーでの Sampleスタート位置が操作できるようになる。ベロシティに連動させるもよし、ランダムに設定するもよし。
    複数のノートを同じタイミングで鳴らしたときにはたとえランダム設定でも同じ値が返されるような気がする。
  3. ディレイタイムなどと同様、msと記された辺りをクリックするとテンポシンク可能な値に変更できる。値を大きくするときに時計回りにする場合と反時計回りにする場合とあるので、一見最大の値に見えてももっと大きくできることがある。

Logicでのクロスフェードループ

今どきのサンプラーソフトウェアはそのソフトウェアの中でクロスフェードループを設定できるからほとんどの場合気にしなくていいのだけど、思うところあって、波形の時点でクロスフェードループを反映させるなら…と考えて、こうしました。
波形の時点でクロスフェードループってのはつまりその波形をただ繰り返し鳴らすだけでグリッチが乗らないオーディオデータってこと。ふつうはお尻から頭に戻るタイミングで波形がつながらないからそこでグリッチになる。
波形を1個置いて、前後のリージョンを縮めたもの(非破壊編集で)を2個並べて、そのリージョン間にインスペクタでクロスフェードを設定。このクロスフェードの長さは、先ほど縮めた長さより短くしないとダメ。
で、この2つ並べたリージョンを1個のオーディオファイルにバウンスしたら、今度はハサミツールで端を切って中央部のみにトリムする。つまり元のリージョンの1個目どこかの地点と、2個目のリージョンでの同じ地点で切ることで、お尻と頭がつながることになります。

理屈上ハサミで切らなくてもリージョンを縮めてやればいいんだけど、何故かゼロクロスの設定をしようがしまいが選択範囲がうまくつながらず、ハサミで切る以外ありませんでした。
あとはこれをきっちりデータをトリム(破壊編集)して、念のためDCオフセット除去してやれば、クロスフェードを内部的に行えないサンプラーにも気兼ねなく取り込んで使えることになります。

脱 Convolution Reverb の頃合い

いわゆる、どこそこのホールを再現するリバーブというやつ。
Kontaktのは正直パッとしないなあと思いました。ちなみにお手製のIRデータはKontaktの Convolution の画面にドラッグしてくることで使えるようになります。

そもそも僕自身この数年コンボリューションリバーブを信用しておらずアルゴリズム式のリバーブを使うスタイルに戻しています。
おそらく現在はいくらか改善されていると思うのだけど、元来コンボリューションリバーブは周波数ごとの余韻を記録したような仕組みのもので、帯域の広い音色や不規則な音色、揺れのある音色に関してはいい感じでかかる一方、短周期な音色や安定した音色に関しては単にそのリリースが伸びただけに聞こえやすい。
結果、現在のEDMやチップチューンライクな音楽とはあまり相性がよくなくて、ハウリングを起こしたような音として響きやすく、リバーブ感を強めようとするとたちまち音圧が限界に近づいてしまうということなんだろうなと。
アルゴリズム式リバーブの利点がわかってる人はアルゴリズム式リバーブを深くかけてそのウネリを楽しみ、コンボリューションリバーブ信仰の抜けきらぬ人はこのハウリングっぽさという悪弊から逃れるためにいっそリバーブを切って潔さをアピールする、みたいな感じに今のミックスの風潮が二分されちゃってるように自分には感じられています。そんなことはないというのは重々承知ですけど。

Logicのチャンネルストリップ設定を読み込んだとき、BusにSpace DesignerとChorusが並んでるのを見かけますが、おそらくこの問題を回避するための小技用のものと思われます。
さすがにそれじゃ面倒だよねってことで、先日のアップデートで追加されたChromaVerbにModulation機能が付いたのかもなと邪推します。

それでも Convolution Reverb

ただKontakt内蔵のアルゴリズム式リバーブはなんか金属的で好きになれず、仕方ないのでお手製のIRデータを作って持ち込むことにします。
ここでどこかのホールに IR を収録しに行ってもしょうがないので、あくまでアルゴリズム式もどきの IR を作るという話。

さっさとやりたかったので、Tone2 Icarus のパンチ機能を使いました。超短いパルスを発せるなら別に何でもいいんですけど。
コレに対して、Logic の Space Designer の Synthesized IR をかけます。
どうしても目の細かいものマンセーになっちゃいそうですが、ミックス時にリバーブ音で飽和するのを極力避けるため、最大限目の粗いリバーブにします。低域もそんなに要らないけど、Space Designer内のEQは信用してないので別途Fabfilter Pro-Qで調整しました。
で、できたものをKontaktの Convolution に放り込んで試すと、さすがに短い音を鳴らしたときは反射音的な感じに響いてしまうけど、白玉を鳴らしたときにはけっこういい感じで残響が残ります。
こだわるならもっと緻密にIR用の波形を作ればよいかと思います。まあ、なかなかそういうのをエディットするのにちょうどいいソフトウェアって無いんだけど(ニッチ過ぎて、作っても儲からないから仕方ない)。

Kontakt内で Delay を使うことでも多少KontaktのEGリリースのそっけなさを誤魔化すことができました。
単純にKontaktでお手製の音源を鳴らすときの、シンプルなトリートメント方法の一例としてでもお読みいただけたなら幸い。

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