makou.com

logic pro x tips & some more.

【セルフ解説】Memory Portrait(リバーサイド「ゼリービーンズ」)

個人的な難度レベル:★★★☆☆

過去曲解説 ❦ Emblem(DJMax)」に続き月次の制作分を終えての自作曲解説ネタ。
宣伝ついでの撮って出しな流れで、題材は「ゼリービンズ」の一曲目に収録いただいた”Memory Portrait”です。いつも通り、収録版とは異なり軒並みシンセ音色に差し替えてあります。

モチーフの流用、調の変化

英語詞での詞先で作成したこの曲。詞にはA,B,C,Dメロと記され、Dメロがサビとなっていました。
構想するにあたり、歌詞から”I”が消えて一般論として読めるCメロをサビに変更しました。が、詞中のDメロの価値が軽くなるのは本望じゃないので、その旋律をイントロとアウトロに流用し、価値を補強してあります。Cメロも間奏に流用していますがこれは補強というよりいわゆるReprise目的。

↓1コーラス目の歌詞。Cメロだけ「天の声」テイストに読めます。深読みするくらいでちょうどいい。

Aメロ(動作主が自分、時制は過去)
Being here is just so lonely, I never thought the day will come
Seeing here gives me the ache, all my sorrows hit my tongue
Hundreds of day-dreams, brought my smile brought my dream
Babe, what a big team, you and I can make that scene

Bメロ(動作主が記憶の海にダイブ中、時制は過去;Heは実はジャケイラに描かれてるヌイグルミ←これ、内緒だったかも)
I close my eyes, and see
He gave me that he gave me this, I gave a promise with a kiss
Love, and peace
She lift my heart up to the surface, felt myself like an Orpheus

Cメロ(ダイブ中の自分から今の自分へのメッセージ、ゆえに時制は仮定中の現在)
Try to be kind, try to be nice
What matters to your sight
Look behind and hold it tight
It always pushes your back

Dメロ(時間軸自体を俯瞰)
Crying all over like a kid
It doesn’t mean I’m sorry, It’s a gift of affection
Lying my memories on the floor
If there’s a old one, why not I can’t make new one
I’m on my way

動画に示している通り、ちょこちょこ調が動いています。Dメロのモチーフは、よくある3半音上への転調込みで成立しています。流用しているうちイントロのみ半音上に移調して奏でてますが、これはイントロの最後の音程とAメロの最初の音程を揃えて歌いやすくする目的。間奏からAメロの流れは(偶然の産物ですが)巻き戻し意図を兼ねて調を整える仕込みをしていません。
余談ですが、黒人霊歌のDry Bonesや童謡(イングランド民謡?)のPaddy Whackみたいに、繰り返しが多い”調子”をキッカケなしで移調する前例はわりとあって、この感覚が共有できている間柄ではお高くない演出として利用できると思ってます。ミュージカル調の曲でもドン!と場面転換させる目的で移調することありますね。この曲においては、Aメロに巻き戻る部分で戻り調が合わなかったのが都合よくお高くない演出に使えたというところ。

リレー方式の伴奏楽器

何に伴奏させるかは、以前書いた通りかなり迷ったところで、結局1コーラス目のAメロをアコーディオン、Bメロを弦楽器、Cメロを弦楽器+ピアノ、Dメロをオルゴール+木管、2コーラス目のAメロをアコーディオン+バイオリン、Bメロを木管、Cメロを弦楽器+ピアノ(1コーラス目と同じ)、このあとDメロから管弦楽器としました。金管は華やかになりすぎるのでチューバ以外使いませんでした。
本編以外の部分でいうと、イントロはオルゴール+ハープ、間奏は管弦、アウトロはカンテレとダルシマー。ちなみに動画でのカンテレとダルシマーの音は、この間Pluck Soundを作ってみる記事を書いたときに「意外といいじゃん」と今さら株が急上昇したSculptureを使用。ついでにいうと、Cusco(cf. Music by CUSCO – Menuett – YouTube ;このメヌエットはボッケリーニの。)みたいな木管楽器の音はFM8。

その他の小ネタ

  • 2コーラス目からのCメロの別詞ハモり部分。いただいてる詞だと1度のCメロに収める設計だったが、Dメロを挟んでCメロを2度繰り返す形にアレンジし、詞を分割してそれぞれアサインした。埋もれないハモりラインを作るのは若干しんどかった。
  • 動画中でも見えるが、↑で登場する2コーラス目の2度目のCメロ(つまり本編最後)のコード進行は、本編のCメロのコード進行でなく間奏のそれと同じ(IIがIIm(=ii)かII7かで印象がけっこう変わります)。
  • 第2転回形の直前のドミナントは第3転回形で使うのがスキらしい。
  • Bメロのリズムは仕組み的には3/2拍子になっちゃって非常に困った。緩衝材として、直前でテンポを落とし(その後少しテンポを上げてる)、カスタネットのリフを3/4拍子でキープしたりとなるべく歌いやすくする仕込みをしてる。

 

カテゴリー:Sound, メイキング, 作曲, 楽曲解説