Audio Units デフォのプラグインが実は優秀な件

AUNBandEQが実は優秀
AUNBandEQが実は優秀
AUDistortionも実は優秀
AUDistortionも実は優秀
AUNBandEQのEQ種
AUNBandEQのEQ種

ずっと気が付かなかったのだけど、Audio UnitsのAUNBandEQってのがありました。

Audio Unitsのプラグインに結構面白いのが多いなというのは思っていて、たとえば他にAUDistortionは以前GUIがない状態のためわかりづらかったんですが、Decimationの値がぬるぬる変わるので、ここで書いたBitCrusherの不満なんかが解消できるわけですね。

昔、着メロの数曲をCDにしてG6.comオフィシャルで取り扱うってなったとき、いったん自宅に音源を持ち帰ってAU Graphic EQでハイレンジ上げてCDに収録したって話も以前書きましたよね。
本来、テールが伸びてもせいぜい10kHz辺りまでしか帯域が無かった着メロの音でしたが、Graphic EQ使うと18kHz辺りまで操作できたわけです。もっとも、ザラザラ感が増しただけと言えば間違いでもないのですが、とはいえ理屈と現象は違うんだなあと思い知らされた一件でした。

さて、AUNBandEQで興味深いなと思ったのはフィルタタイプの豊富さ。

Resonant Low/High Passがベタなフィルタであるのに対し、Butterworthはリップルの出ないフィルタ。あとBand StopはいわゆるBand Rejectで、FabFilterのPro-QでいうところのNotch。Resonant Low/High helfは文字通りResonanceのきくシェルフEQと。
バンド数もMax16で、あとチャンネルストリップに挿される音源によって周波数レンジが変動するのも面白いです。Instを挿していないInstトラックにNBandEQだけ挿すと、100kHzまでレンジがサポートされるのがわかります(ホントかなあ)。

以前Ableton LiveでもApple純正のAudio Unitsプラグインを使ってみようと思って、AU Pitchってのを挿してみたんですが、Liveだとトラックに挿してもマスターにかかってしまったり、他のトラックが鳴らなくなったりと問題が起きて、それで代わりにAbsynthのCloud Filterでオーディオループの再生ピッチをコントロールすることにしたんすよね。

面白さはまあわかりましたよと。問題は実用性があるのか。つまり上記のAU Pitchのような問題が起きないとも限らないわけで。
たとえばオフラインバウンスすると効果が無視されるとか、DAWごとに挙動が違うとか、プロジェクトを48kHzの設定にしても44kHzの状態のかかり方をしてしまうとか、バンド数が増えたときに異常に重くなる可能性も充分にあるので、試しに何度か使ってみる他ないんだろうなと思っているところです(今のところ問題なさそうですが)。