Archive for 9月 2007

SSLの会-2

ミク日記に書きかけたけど、こっちにする。

某飲み会の2次会で健悟さんが、ECMの音楽を好む人が内輪に多いってことで、「北海道の人の好む音楽、紡ぐ音楽に特色ありやなしや」って話をしていたのを思い出しました。
僕はあると思っています。思い続けています。意識できる/無意識な、っていう部分で考えるとまた別な話になってきちゃいますが。

あと、KUNIさんがサンレコの取材に答えたとき、取材する側が「スタジオの窓から山が見えて」って答えを期待していてああいう記事になったんだろうっておっしゃってました。
北海道ってカテゴライズしちゃってから記事を組み立てられると、活動に変な影響を与えやしないんだろうかと僕は少し心配しています。もっとも、KUNIさんクラスだとなんの影響もないと思うんですけど、むやみに北海道ってキーワードを売り込みに使われるのも困りますよね。大阪の星!とか、見知らぬ誰かが勝手につけた装飾句があたかも本人がそう名乗っているように見えてしまうわけで。
インタビュイーの文脈どおりの発言なのか、編集した匿名の編集者の思惑なのか、匿名の場合、最初の発言者の発言責任って考えられちゃう、そんなこんなの昨今妙に問題視される報道の難しさもあって(ニュースでも、伝える順序を変えるだけで視聴者をある程度操作できますし)。話題それるので、この話はやめ。

で、Tumblr Friendsのフィードをつつーっと見ていて目に留まった(どうしても音という字を見ると目に留まる)のがあって、引用で申し訳ないんですが。

雪は吸音体だから、音が消えちゃうんです。雪が降ったり積もったりすると遮音室に入ったような感じになって、いままで聞こえていた横断歩道の信号の音だとか車の音などが突然消えてしまう。自分が雪原のなかにポツンと孤立したような感じがする。
— 音楽を「考える」 – 茂木健一郎・江村哲二
scrap book

以下、なんとなく思いつくままに。
音楽作るにしても、絵を描くにしても、住んでいた/育った環境からの影響は多かれ少なかれありますよね。
雪はどういう影響を与えるのかなあ、与えうるのかなあと。
個人的な感覚でいうと、確かに吸音体だから音は消えちゃうけど、その分、澄んで聞こえるんじゃないかと。そういう経験を雪降る地方の人たちはしているんじゃないかなって印象があります。空気中の埃やら塵やらも凍って落ちちゃうわけですから(埃が舞わないように打ち水するみたいなもんですよね)、景色も遠くまで見えるし、音も届きやすくなるはずで、そういう経験をしているだろうと。
で、こういうのを毎年経験していると、きっと雪の降らない地方とは別の感覚が身についているだろうと思います。それがどういうふうに表現として出てくるのか、一様には語れないと思うんですが、ひとまず色んな人たちの作品やらなんやらをまとめて見てみると共通項っぽい部分が見えてくるはずで。当たり前ですが。それがたとえば北海道らしさだったり東北日本海側らしさだったりするんだろうなと思います。
ま、あと、北海道の人がそうやって色々見て思った北海道らしさと、あちらの方々が見つけた北海道らしさも違うはずなんですけどね。だから窓から山が見えて、っていうわずかながら羨望(異化といったほうが的確か?)の混じった表現を自画自賛的に北海道の人が語っているように編集されるのも一方的だなって思いますよ。って、だから、そういう話じゃなくて。

メディアの話はさておき、こういう環境に影響される表現とか、色んな人の話を聞いてみたいなって思います。何か思うところありましたらコメントでも書いていただけるとありがたいです。
あ、僕もそんなに真剣に考えてないんで、書いてくださる方は適当でいいです。

Logic 8

出ましたね、Logic 8。昨日自宅のMacBookにインストールしました。所要時間は4時間ほど。ビックリです。
MixiのLogic 8関連トピックを見ていて印象的だったものを抜粋させていただきました。ちなみにレス目的ではありません。自分も苦悩している一人だし。

当時の半値以下。。。
内容的には良くなってそうですが敷居が低くなりすぎるのもちょっと。

> 敷居が低くなりすぎるのもちょっと。
何が困るんですか?

誰でも手を出せるようになる、裾野が広がることに対して抵抗を感じるというのはなんとなくわかります。が、「困る」という感覚ではないですね。
誰でも手を出せるようになったんなら格の違いを見せ付けましょうよ。もっとも、ボクは格の違いを見せ付けられて凹む側の立場ですが。

Logic7とは比較にならない程CPUに負担がかかるLogic8を使用するにはどうしてもMacProが欲しくなるというシナリオでしょう?

ハイスペックのマシンの能力を充分に使って、今までできなかったことができるようになるソフトは素晴らしいと思います。スペックが充分じゃなくても、それなりにまともに動いてくれるソフトはもっと素晴らしい。スペックが充分じゃなくてもまともに動いてくれるかどうか、そっちのレビューが必要とされていそうですね。

僕が高い金はたいた製品を、セミプロみたいな人間が(稼いでるくせに)割れ物を使ってるのがゆるせません。。。
ものすごく私怨ですけどね。

未だギターを弾けない人に、凄いギターを持たせても、弾きこなせない。。と言う事でしょう。

プロの苦悩を感じました。高いソフトを買えるのはプロだけ、という空気が数年前まではありました。

ProToolsと比べて、内容が幼稚な感じがしてます。
ソフトウェアに大金を払う時代は終りかもしれないですね。

ProToolsの5辺りの印象。裾野が広がることで可能性が広がるならそれがイイ。プロだって好き放題やればいいんだけど、それを許さない空気が、おっとコレ以上は書けない(これが許さない空気というやつ)。

つまり重さに関しては7と大差がないわけですね、凄い事ですねこれだけ大幅に改正しているのに。

結局インターフェースの改善とオーディオの操作性がメインで あとは何も変わってない感じですかね。
音質面はLogicと言うよりはコアオーディオがよくならないとどうしようもないんですかね。

思えば、4から5になるときも大きな違いはありませんでした。

余談ですが、この「ミリオン・セラーになりました」みたいなアイコンってセンス良いんだか悪いんだかって感じですね (笑)。

ミリオン・セラーのものを作ってほしいという意図だと考えれば少し爽やかな気分になれます。

プロジェクトを進める途中でsongファイルがおかしくなったり、初期設定に異常が出やすいです。6までは無かったんですが。
コレも話されていましたが、マルチ出力を有したインストを使うと更にこの状況が悪化します。

トピックで見た記憶があってずっと気をつけながらボクも使ってますけど、この状況に陥ったことありませんね。大きなバージョンアップの後だし、不具合はいろいろありそう。今後引き続き注意していこうという目的でクリップしておきます。

ここからは個人的な考え。きわめてモノローグ的なこと。

Logic8のトピックに関連してちょこちょこっとメモしておく目的でこの記事を立てたんですが、トピ内容のチョイスをして所感をメモしている間に方向性が変わってきたというかですね、そもそもチョイスのしかたに自分のいま現在のものの見方が表れているわけで、プロとかアマとか随分気にしてるなオレ、って思ったわけです。ま、チョイスした自分のアレかもしれないし、実際にトピの内容にそういうのが目立っているのかもしれないし、これは他の人が同じトピを見て感じたことと突き合せないとなんとも言えないんですがね。

先週末、恒例の、札幌市内の音楽家の集いがあって、夜も更けてきた頃に濃い話になってきて、その話の絡みも多少あるんですけどね。ていうかもうKUNIYUKIさんの音楽の見つめ方の素晴らしさにひたすら舌を巻いたんですよ。だから、いま自分が音楽とどう付き合っているのかっていう部分、それから人と音楽についてどういう話を交わしているのかっていう部分、それらひっくるめてすごくレベルが低いなと感じています。プロがプロたりえるのは稼ぎがいいとか高い機材を使うとか腕がいいとか発想が素晴らしいとか仕事が早いとか色んな有名人と知り合いだとか秘密情報を持っているとかコネが多いとか、そういうものじゃないんですよね(どのテリトリーでプロとして活動しているのかにもよると思いますが)。ましてや他人と比べて何がイイとか、その類いの競争や比較の範疇にあるものでもないわけで、自分の中にどれだけ表現に対する欲望やら葛藤やらがあるのか、自分自身にどれだけ不満を持っているのかとか、そういう内的な部分。よく「自分との戦い」とか言いますけど。それを他人が評してプロと言うんであって、自分で称することでもないし、「自分はプロだから」と誇りに感ずるのも少しモチベーションの持ち方が違うような気がします。
仕事人としてプロであるのは素晴らしいこと。でもアーティストとしてプロでなければダメだ、ってそう思いました。分けて考えたほうが良さそうだと。だいぶ話がそれましたけど、そんな感じ。

雑記

今月はたっぷり休むとか言っていたわりになんだか慌しいです。
私事や、公式の仕事でない部分とか。こういう、スポッと空いた時期にこそ、個人的にやっておきたいこと、新しく導入したい機材のこと考えたり、忙しくてなかなか会えなかった仲間に会ったりしようとしたりで、なんだかんだで慌しくなるんですよね。
もちろん営業活動もありますし。

ほんで不思議なのは、こういうポカッと空いた時期に、しばらく会っていない人から突然連絡が来たり、また別なところからお仕事の話がナイスタイミングで飛び込んできたり、何がどう導いてくれてるのかわかりませんけど、本当にありがたいと思っています。まあ幸運とか、機に恵まれるとか、色々言い回しがあると思いますけど、それはそれとして、とにかく機会には応えないといかんと力入りますね。ただの‘機会’で終わっちゃしょうがない。

来月からまた音源開発の話があって年明けくらいまで通勤っぽい感じでお仕事することになりそうです。
今の自宅の作業場もいよいよスペースが足りなくなってきたので、楽器関係やらPCやらお仕事に必要なものを一切合財移動して、あっちのスペースで仕事させてもらおうかなと企んでいます。これで仕事のメリハリもつくし。
昨日は別件の仕事の打ち合わせを兼ねてスタジオに足を運んで、そんな話、色々将来的な企みもとい計画をああだこうだと話していました。
要は、集まって仕事しようぜ、いっそ会社に、こんな感じの展開です。あ、要約しすぎですか、すいません。
でも、まあ、積極的に動けない人や好奇心の薄い人はあまり要らんですもんね。どこもそうでしょうけど。自分もヒトのこと言えないし。

今日たんぶら経由で見た言葉。

Arrogance without humility is a recipe for high-concept irrelevance; humility without arrogance guarantees unending mediocrity. Figuring out how to be arrogant and humble at once, figuring out when to watch users and when to ignore them for this particular problem, for these users, today, is the problem of the designer.
-A Brief Message: Arrogance and Humility

客のニーズを後回しにして新たに市場を作り上げるだけの尊大さ、客の居心地/使い心地のよさをサポートできるだけの謙虚さ、この尊大と謙虚をうまく統合するとか、状況を見極めて使い分けることが今、ものづくりする人にとっての課題になっているというお話のようでした(誤訳で解釈している可能性があるので「ようでした」と)。

近況070910

活動内容じゃないんですが、あまりに音沙汰ない様子なのもアレなので、ひさびさにInformationとして更新。

お仕事

8月末にまた1つ大きな開発が終了して、個人的にはかなり消耗してしまったので、9月中は開発休み的な過ごし方をしようと思っています。これについては前に触れた通りですね。

このサイトのフィードのこと

長らくRSS2.0のフィードがぶっ壊れていましたけど、先ほど直しました。atomatom1.0のほうもたぶん大丈夫かと。

結婚式

尊敬してやまないKUNIYUKIさんの結婚式に昨日出席しました。@モエレ沼。ステキ。3時半ごろTwitterで丘珠からイマココしました。
こういうステキな方(ご夫妻とも)とお知り合いでいられることは僕にとって凄く大きな刺激です。今も将来も。
持っている技術とか知識とかで尊敬する人はたくさんいますけど、人として尊敬できる人は数少ない。そんな一人です。

Vocaloidのこと

昨年まで勤めていた会社の商品で、新しく出たミクのライブラリが大盛況ですね。在庫切れ? 上記KUNIYUKIさんの結婚式で同じく招かれていたI社長とお話をしたら、なんかそんなことをおっしゃってました。恐るべし。
Vocaloid自体は数年前に発表されたものなんですけど、英語のヴォーカルライブラリしか当時はなくて、そのせいか海外では話題になっても国内ではあまり話題になりませんでしたね。
僕がいた頃から日本語のライブラリの開発は急務で、でも自社で音源開発などやったこともなく、未踏の領域のままでした。一時期は僕がライブラリ制作担当だったこともあったんですが(大学在学中に、専攻は違うけど国語学やら音声学やら勉強していたせいもあるのかも)、かかりきりになると他業務に影響出るってんで、結局僕が退社してから現実化したみたい。細かいいきさつは差し障りあるといけないので書きません。なんつうか、退社せずにあと2年いたらたくさんボーナスもらえてたかも知れません。ちょっと惜しいです。

Vocaloidの音声合成って、詳しくは書けませんけどグラニュラーシンセシスみたいなもんでしょう、おそらく。ライブラリ開発っていうと、レコーディングされた声の‘わたり’を切り刻んで、各FFT結果をデータベースにまとめ上げるみたいな感じだと思います(←母音についてのみの話)。いずれにせよ、素材が悪いと仕上がりも悪くなることは想像できます。
この先、声優事務所が声優の売り込みにくる可能性もあるとは思うんですけど、仮に知名度があってもマイクの使い方とか発声とかそういった基礎の部分がよろしくないと、とんでもない仕上がりになるおそれがあるわけで、このことは事務所さんも考えておいたほうがいいと思います。言ってしまえばアラが強調されて、声優の印象が逆に悪くなることもあると思うんで(開発したほうに責任が問われることのほうが多いとは思うけど、常にそうなるとは限らないのが今のご時世)。

独立から1年

おそろしい早さです。
おそろしいスピードです。
ちょっと呼吸したら3日過ぎてるくらいの勢い。

あっという間に独立1周年で、1年間で果たしてどう自分が進歩したか振り返ってみると、どちらかというと、自分の見ていた世界の狭さを実感したって感じですね。

なんとか1年間乗り切った自分にご褒美のMacBookを買ってあげました。
Ustreamはアカウント取りましたけど、カメラに映り込むとマズいものが部屋に結構あるのでたぶんBroadcastしません。音楽作ってるっぽくない部屋だって理由もあるけど。

ミク日記やはてダには何度か書きましたTumblr。ここで改めて書いておきます。本当にやられました。

FriendsのPostを見ながら「いやいや、こんなもんじゃまだReblogしねえ」と妙に高飛車になっている自分がいるんですが、結局、これは自分の好みをそうしてより細かく彫り出している行為なんだろうなと思います。
今まで感じられなかった、デザイン上の差異(門外漢だったし)について「こうしたほうがスキ」と言えるようになっただけでもボクとしては収穫。
今からでも遅くない、デザインシロウトだろうが、あの感性の洪水を体感するべき。洪水を体感した上で、デザイナーさんが作ったものに対して自分が四の五の言えるようになる、これで色々いいことあるかも。
ボクの場合、日頃の音の制作活動に対してどういう影響が与えられたのか、個人的に楽しみです。今は怖くて自分の音楽作れませんけど。

光 端的 クリア

おそらくこれが自分にとってのキーワードだなと(視覚的な美感と聴覚的な美観が同じ構造かどうかは知りません)。

あと、日記に書かないまでも、日々色々思っています。
今日思ったのは、吟味。
年を取って場数を踏んだ一部のミュージシャンには「吟味」が欠けているかもしれないなと。
直感を信用しすぎというか、即断に対して偏狂的というか。
選択肢は自分で作る、自分で選ぶ、といった吟味の手順を一足飛びに超えて、一発目に思いついたものを結論としてしまう、そういう傾向がありがちなことについてもう少し懐疑的な姿勢を持っていいんじゃないかと思っていました。

ほか、思ったのは、札幌じゃ「イヤなら辞めりゃいい」って言いづらいな、駒少ないし、ってこととか、ほか色々。いずれ書くかもしれないし、でも書かないだろうと思います。